学習

人はなぜ学ぶのか -子どもの質問に答える-


こんにちは、やきいもやです。

前回に引き続き、子どもとのコミュニケーションについての記事です。

前回 子どもに話しかける上手なやり方

 

現役時代に最も多かった質問に、

「なんで勉強しないといけないの?」

というものがありました。

 

本質を突いたある意味哲学的な質問です。

こうした質問にはズバリとはなかなか答えを返すことは難しいです。

また、理数系の学問のような明確な解答が存在するわけでもありません。

 

私が考える、最も納得のいく答えとしてはこうです。

「人間は一生涯学び続ける生き物である」

 

もちろん、高校生に対してはこんな言葉で返答をしません。

もっと優しくかみ砕いて答えてきました。

 

以下に、過去にあった問答を再現してみます。

 

生徒「先生、なんで僕たちは英語なんて勉強するんですか?」

私「何?英語は嫌いなの?」

生徒「嫌いじゃないけど、特別に好きなわけでもありません」

 

私「そうなら別にいいんじゃない?」

生徒「でも、日本に住んでいて外国人との接点もないし、

海外に住む予定もないし、

旅行なら英語はできなくてもなんとかなるし、

どうして勉強しないといけないんだろう、って思って」

 

私「英語は今も将来も使わないから勉強しても無駄ってこと?」

生徒「そう思います。」

 

私「君はマンガを読む?」

生徒「はい。」

 

私「先生も読むよ。ワ○ピー○とか、結構好きでね。」

生徒「え?意外です。僕もファンなんですよ。」

 

私「じゃあ、そのタイトルがどんな意味か想像したことはあるでしょ?」

生徒「はい。oneが「ひとつ」でpieceは「破片」とかって意味ですね。

つまり、物語のクライマックスでそういう物を見つけるのかな、って」

 

私「うん、そうだね。それは君が英語を勉強してきたから分かったことだろ。

マンガや本の一つをとっても、何かを勉強したことがある人とない人では

読み方が全く変わってくるんだ。

君は英語を勉強してきたから、タイトルから将来の展開まで深読みできた。

そのことを「教養がついた」と言うんだ。」

 

生徒「教養って、もっとレベルの高いものだと思っていました。」

私「そんなことはない。明治に日本が開国をして訪れた外国人が驚いたことがある。

農民や職人に、読み書きができる人がかなりいたことだ。

日本人は他の国よりも平均的に教養が高かったんだな。

当時、外国では労働者は学校になんて行かなかったからね。

職人が文字を読める、なんてことは考えられなかったんだね。

 

生徒「それって、寺子屋があったおかげですか?」

私「そうだよ。誰もが基礎学力を身につけるチャンスが当時からあったんだ。

今でも日本人はかなり教養が高いって知ってるか?

タクシーに乗って運転手さんと政治や経済の話ができるのは日本くらいだよ。」

生徒「そうなんですね。なんか嬉しくなってきました。」

 

私「大人でも教養を身につける努力を自然にしているんだ。

新聞とか本を読むし、今はネットで調べ物も簡単にできる。

人は一生学び続けるんだよ。

今は学んだことを何に使うか分からなくても、

学んだことは絶対に無駄にはならない。

君の教養を高めて、世界を広くしてくれるからね。」

生徒「なんか少し分かった気がします。」

 

こうした答えを生徒の好みに合わせて、

映画好きなら流行の映画を引き合いに出してみるとか、

いろんなバリエーションができそうです。

 

お子様がこの手の質問をしてきたら

「チャンス!」

と思って下さい。

 

「勉強するのは当然でしょ?馬鹿なこと言うんじゃないの!」

なんて流したりするのはもったいないですよ。

 

ここに示したような答えをあらかじめ用意しておいて、

じっくりと話し合ってみると親子の絆も強くなります。

 

 

 

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