雑学

紅茶と緑茶の違いとは?成分や効能を調べて意外なことが分かったよ

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暖かい日差しの午後に、暑い夏の日の昼下がりに、忙しい仕事の合間に、潤いを与えてくれる一杯のお茶。心安まるひとときです。

あなたは紅茶派ですか?それとも緑茶派?

どちらも乾燥させた茶葉にお湯を注いで成分を抽出します。血圧を下げたり風邪の予防になったりと様々な効能があると言われているのも同じですね。

一方、この二つのお茶の違いはどこにあるのでしょうか?色が違うだけ?成分は?体への効果は?

調べてみると、紅茶と緑茶の間にはいろんな違いがあったことが浮き彫りになってきました。

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紅茶と緑茶の違いとは

まずそれぞれの茶の成分とそこから来る効能の違いを解説します。続いてその違いが茶葉の製造過程での発酵の程度から来ることと、それぞれのデメリットを解説していきます。

効能の違い

二つのお茶の健康に対する効能の違いは以下の通りです。

紅茶

  • ダイエット効果 ポリフェノールが脂肪吸収を抑える
  • 美肌効果 テアフラビン、紅茶フラボノイドの抗酸化作用による
  • ストレス解消 香りによる精神安定作用
  • インフルエンザ予防 テアフラビンがウイルスの働きを抑制

「テアフラビン」という物質が登場しますが、製造の過程でタンニンから生成されるため、緑茶には含まれません。

緑茶

  • 美肌効果 カテキン、ビタミンA、ビタミンCの作用による
  • ガン予防 カテキンの活性酸素消去作用による
  • 血圧抑制 カテキンが動脈硬化を抑え、コレステロール値を下げる
  • 二日酔い カテキンが肝臓の働きを活性化する

「カテキン」が全てに関わっていますが、緑茶には紅茶の5倍のカテキンが含まれています。

「紅茶=テアフラビン」、「緑茶=カテキン」がそれぞれの特徴を作っていると言うことができます。

製造工程の違い

茶葉そのものは同じ茶の木から取れるものですが、製造のしかたで紅茶にも緑茶にもなります。製造の過程で完全発酵をさせると紅茶に、不完全発酵をさせると緑茶になります。

紅茶

  1. 萎凋(いちょう:摘んだ茶葉を温風にあててしおらせる)
  2. 揉捻(じゅうねん:茶葉を揉んで発酵を促す
  3. 玉解き(たまどき:揉捻された茶葉をふるいにかける)
  4. 発酵(茶葉を拡げて放置し、発酵させる
  5. 乾燥(熱風をあてて水分を取り除く)

緑茶

  1. 送風・加湿(摘んだ茶葉に湿った空気をあてて発酵を抑える
  2. 蒸熱(じょうねつ:茶葉を高温で蒸す)
  3. 冷却(急速に冷やして香りを保つ)
  4. 葉打ち・粗揉(はうち・そじゅう:熱風にあてながら圧を加える)
  5. 揉捻(じゅうねん:圧を加えながら揉む)
  6. 中揉(ちゅうじゅう:熱風にあてて揉むことで形を整える)
  7. 精揉(せいじゅう:人の手で揉んで形をさらに整える)
  8. 乾燥(熱風をあてて水分を取り除く)

このようにそれぞれ異なる工程で作られています。ポイントとしては、製造過程で紅茶は発酵を促すのに対して緑茶は発酵を抑えるようにしていることです。

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発酵の程度の違い

紅茶はその製造過程で完全発酵をさせるのに対して、緑茶は不完全発酵に止めるように製造します。

茶葉は摘んでから時間が経つほど発酵が進み酸化していきます。紅茶は萎凋から乾燥まで5時間以上をかけるのに対して、緑茶は3時間弱で終了します。

「発酵」と書きましたが、茶の発酵は酒やヨーグルトの発酵とは異なり、茶葉が酸化することを指して「酸化発酵」と呼ばれます。通常の発酵と酸化発酵の違いとは以下の通りです。

【発酵/×醗酵】 微生物の働きで有機物が分解され、特定の物質を生成する現象。狭義には無酸素状態で糖質が分解されること。(中略)酒・醤油・味噌・ビール・チーズなどの製造に利用。(出典:デジタル大辞泉(小学館))

【酸化発酵】 好気性微生物が酸素によって有機化合物を不完全酸化する発酵。エタノールからの酢酸の生成や、ブドウ糖からクエン酸・酒石酸を生ずる発酵はその例。(出典:大辞林 第三版(三省堂))

紅茶はこの酸化発酵により、茶葉の主成分であるタンニンからテアフラビン、テアルジンといった成分を生成し、フルーティな香りを発生するのです。

一方で緑茶は酸化発酵が抑えられることから、タンニン独特の渋みが強く出た風味となります。

発酵に関してはこちらの記事を参考にご覧下さい。 → 発酵と腐敗の違いを徹底解説!納豆でも腐って食べられなくなる?

それぞれのデメリットは

紅茶は緑茶よりも多くのカフェインを含みます。150ml中で、紅茶が28~44mgであるのに対して緑茶は26~30mgとなっています。このため、紅茶の飲み過ぎは胃痛や自律神経の乱れを誘発する恐れがあります。

緑茶にはタンニンが多く含まれています。タンニンには消臭作用や抗酸化作用がある一方で、鉄分の吸収を抑制する作用も認められています。鉄分の不足は頭痛、目まい、倦怠感につながります。

どんなものも飲み過ぎは体に毒。一日3~4杯程度が健康を促す効果が高いと言えるでしょう。

同じくタンニンを多く含むワインについてはこちらを参考にどうぞ。

⇒ 赤ワインと白ワインの違いとは?原料、製法、効能などをまとめてみた

まとめ

いかがでしたか?あなたの疑問解消の手助けになったでしょうか。以下に内容をまとめておきます。

まとめ

  • 紅茶と緑茶の違いは茶葉の発酵の度合いによるものです。
  • 紅茶はテアフラビンが、緑茶はカテキンが特徴的な効能を発揮します。
  • 紅茶は酸化発酵を促し、緑茶は抑制する方法で製造されます。
  • 酸化発酵の程度の違いがそれぞれの風味として現れます。
  • それぞれにデメリットがあるため、飲み過ぎには注意しましょう。

少しハイソなイメージの紅茶が良いか、ほっこりと暖まる緑茶が良いか。本日のティータイムはどちらにしますか?

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