気象・災害

最大風速と最大瞬間風速の違いはコレ!驚きの事実が明らかになったよ

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台風シーズンになると、沖縄や四国、九州にお住まいの方は心配事が増えてきますね。

毎年すごい雨と風に晒されて困る人も多いと思います。

あなたのお宅ではは台風への備えは万全ですか?いつ台風が接近しても大丈夫なように準備をしておきたいものですね。

台風接近時に天気予報を聞いていると、「中心付近の最大風速◯◯m」とか「◯◯県では最大瞬間風速◯◯mを記録した」などと耳にする事があります。

この最大風速と最大瞬間風速って何が違うんでしょうか?「瞬間」ってどのくらいの瞬間のことなのか?などなど、ふと気になったりしませんか?

そこで調べてみると、この二つにはハッキリした違いがあることが分かってきました!

おまけで過去の最大風速や最大瞬間風速トップ5も紹介しますので、ぜひ最後までお付き合い下さいね。

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ズバリ!最大風速と最大瞬間風速の違い

ズバリ、「最大風速」とは風速を計測した10分ごとの平均値の中で最大の物です。対して「最大瞬間風速」とは3秒ごとの平均値の中で最大の物を指します。

風速とは?

気象庁では、地上10mにある風速計で0.25秒ごとの値を計測しています。そのうちのある10分の値を平均して秒速で表したもが「◯◯m/s(秒速◯◯m)」となり、これを「平均風速」または単に「風速」と呼びます。

 

天気予報などで言う「風速◯◯m」とは全てこの値で、秒速◯◯mを指しています。いちいち「風速毎秒◯◯m」とは言いませんけどね。

風は常に強く吹いたり弱く吹いたりして安定しないのが普通です。外を歩いていて突然強い風が吹き抜ける事ってありますよね。逆に風が強い日に一瞬だけ収まったような気がする瞬間があります。

そんな気まぐれな風の吹き方を特定の地点で計ろうとするとき、平均値を取るしか方法がないのです。

ちなみに地上の風速は地上に設置された風速計で計測しますが、風速計がない海上の風速は気象衛星から送られてくる雲の映像を解析して推定しています。

これを前提として、最大風速と最大瞬間風速の違いをより詳しく見ていきましょう。

最大風速とは10分平均の最大

最大風速とは前述の方法で計測している風速のうち、10分平均の最大値のことです。

最大風速は台風接近時や春一番などの大風が吹くことが予想されるときに使われる言葉ですね。こうしたとき、数時間程度は継続して強い風が吹くことになります。

その中で、ある地点で最も風が強い10分間を取り上げ、例えば「10月○日、午前中の最大風速は名古屋市で20m」などと表現するんですね。

最大瞬間風速とは3秒平均の最大

一方で最大瞬間風速とは、3秒平均の最大値のことです。

前述の通り、常に風は強くなったり弱くなったりするものです。その中で最も強い3秒間が最大瞬間風速となります。

ちなみにテレビなどでも「瞬間最大風速」という言い方を聞くことがありますが、これは間違いです。

最大瞬間風速は、風速のおよそ2倍に達することがよくあります。つまり中心付近の風速30mの台風が直撃したとき、最大瞬間風速は60mになる恐れがあるんです!

最大瞬間風速60mとなると聞くだけで恐ろしい気がしますが、これは実際にどの程度の強さなのでしょうか?

風速を具体的に表すとこうなる

風速◯◯mと言われてなんだかすごそうだと思うけど、実際にどのくらいの被害になるのか想像しにくい物です。そこで、具体的に風速ごとにどの程度の被害がでるのかを調べてみました。

以下、東京大学大学院情報学環・学際情報学府 廣井研究室の調査結果を引用させていただきます。

風速10m 樹木が激しく揺れ、電線などがぴゅうぴゅうと鳴る。雨傘が壊される。
風速15m 取り付けの悪い看板が飛ぶことがある。
風速20m 身体を60度くらいに傾けないと立っていられない。子供は飛ばされそうになる。
風速25m 屋根瓦が飛ばされる。樹木が折れる。煙突が倒れる。
風速30m 雨戸または屋根が飛ばされることがある。しっかりしていない家が倒れる。電柱が倒れることがある。
風速35m 自動車や列車の客車が倒れることがある
風速40m 身体を45度に傾けないと倒れる。小石が飛ぶ。
風速50m たいていの木造家屋が倒れる。樹木は根こそぎになる
風速60m 鉄塔が曲がることがある。

ひえ~!!Σ(・∀・;)

自動車や列車が倒れる風速ですら想像が付かないのに、樹木が根こそぎになるとかあり得ません!鉄塔が曲がる風なんて映像ですら見たこともありません!こんな強烈な風に見舞われたくないものです。

でも、日本での過去の記録を見るともっとすごい被害を与えたものもあるんですよ!続いてご覧下さい。

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強烈な風の記録を大紹介

ここで、日本国内で記録された最大風速と最大瞬間風速の記録トップ5を見てみたいと思います。データは気象庁のHPに掲載しているものを使わせていただきました。

過去の最大風速トップ5

10分間の平均値である最大風速のトップ5をご紹介します。

最大風速トップ5

  • 5位 風速56.7m(滋賀県伊吹山 1961年9月16日)
  • 4位 風速60.0m(長崎県雲仙岳 1942年8月27日)
  • 3位 風速60.8m(沖縄県宮古島 1966年9月5日)
  • 2位 風速69.8m(高知県室戸岬 1965年9月10日)
  • 1位 風速72.5m(静岡県富士山 1942年4月5日)

凄いですね!10分間の平均値と言うことは、瞬間的にはもっと強烈な風が吹くことがあったんでしょうね。

2位から4位までの記録は8月終わりから9月と、おそらく台風の風と思われます。しかし1位だけは何と4月!春一番でしょうか?恐ろしいですね。

続いては最大瞬間風速を見てみましょう。

過去の最大瞬間風速トップ5

3秒の平均値で最大の風速である最大瞬間風速の記録トップ5です。

最大瞬間風速トップ5

  • 5位 風速78.9m(鹿児島県名瀬 1970年8月13日)
  • 4位 風速81.1m(沖縄県与那国島 2015年9月28日)
  • 3位 風速84.5m(高知県室戸岬 1961年9月16日)
  • 2位 風速85.3m(沖縄県宮古島 1966年9月5日)
  • 1位 風速91.6m(静岡県富士山 1966年9月25日)

わずか3秒のこととは言え、風速90mを越える超突風!一瞬にして何もかも根こそぎ飛ばされてしまいそうです。こちらも富士山の山頂での記録が1位でした。

こんな風の中その場にいたらと考えると、恐ろしさがこみ上げてきますね。

まとめ

いかがでしたか?普段何気なく耳にしているお天気の用語ですが、実はこんなに厳密に定義されているんですね。私自身、これからは適当な使い方を控えるようにします。

個人的には、風速の記録の多くは1940年代や60年代のものであることにビックリしました!地球温暖化が言われる前から強い台風は日本を襲っていたんですね。

それでは今回の記事の内容をおさらいしておきましょう。

まとめ

  • 最大風速とは風の速度の10分間の平均値の最大のものを指します。
  • 最大瞬間風速とは3秒間の平均値の最大のものを指します。
  • 風速ごとに考え得る被害の具体例を示しました。
  • 過去の最大風速、最大瞬間風速の記録を紹介しました。

こうした知識を頭の隅に入れておくと、台風が近づいたときの話題として使えるかも知れませんね。あなたの地域に台風の被害が出ませんように。

最後までお付き合いいただきありがとうございました。

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