気象・災害

嵐と台風の違いとはこれだ!爆弾低気圧との違いも大解説してみた

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私が学校で働いてきたとき、「朝の立ち番」という登校時の交通安全指導を外で行うことが定期的にありました。

そんなときに困ったのが雨です。特に突然にやってくる雨、あれには本当に参りました。びしょ濡れになりながら立ち番を続けたこともあります。

あなたも突然の嵐でぬれた経験は一度や二度くらいはあるのでは?そんな時にはお天気に文句を言ってやりたくなりませんか?

そんな困った嵐ですが、ふと思ったことがあります。嵐と台風って何が違うのかな、って。最近では爆弾低気圧なんて言葉も耳にしますが、それとも違うんでしょうか?

そこで調べてみるととても興味深い事実がたくさん出てきましたので、あなたとシェアしたいと思います!

ぜひ最後までお付き合いをお願いしますね。

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嵐と台風の違い

嵐と台風の違いとは、嵐が単に「強い雨と風」を表す言葉であるのに対して台風はハッキリと定義づけられた気象用語であるところにあります。

例えてみるなら、「犬とブルドッグ」の様な関係です。犬がワンと鳴いてペットとして飼われている四足獣であるのに対して、ブルドッグはその中の一つの種類です。

嵐の方がより広い意味であるのに対して、台風は限定的な気象現象を指すとも言えます。また台風は嵐の一種と言えますが、嵐を台風の一種とは言いません。

辞書ではどのような定義になっているのかを確認してみましょう。まずは嵐からです。

あら‐し【嵐】  荒く激しく吹く風。雨・雪・雷を伴う場合にもいう。暴風。暴風雨。「花に嵐」(以下略)

(出典:デジタル大辞泉(小学館))

対して台風はこうなっています。

たい‐ふう【台風/×颱風】 北太平洋西部の熱帯海上、北緯5~20度付近で発生し、最大風速が毎秒17.2メートル以上の熱帯低気圧。8月、9月に多い。 秋》(以下略)

(出典:デジタル大辞泉(小学館))

これを見ると、嵐はザックリとした説明がされているのに対して台風は具体的に定義が書かれているのが分かりますね。

嵐という言葉には明確な定義がないのに対して、台風には「こんなものですよ」という定義づけが気象庁によってされているためです。

さて、「激しく吹く風で雨・雪・雷を伴う」というと「爆弾低気圧」などという言葉を連想しますが、これは嵐や台風とどのように違うんでしょうか?

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爆弾低気圧と台風の違い

爆弾低気圧は温帯低気圧の一種で、特に激しい嵐の原因となります。対する台風は熱帯低気圧です。どちらも低気圧だし嵐を伴いますが、構造が異なります

構造の違いをザックリと書くとこうです。

  • 爆弾低気圧は暖かい空気が冷たい空気の上に行こうとすることで発生する。
  • 台風は暖められた海水が蒸発して上昇気流となることで発生する。

ではそれぞれについてより詳しく見ていきましょう。

爆弾低気圧は予測困難

前述の通り、爆弾低気圧は温帯低気圧の一つです。これが発生することを予測するのはとても難しいため、突然起こる様子を「爆弾」などと表現しているんですね。

温帯低気圧とは暖かい空気と冷たい空気が触れあうことで生じる上昇気流により発達する低気圧のことです。

爆弾低気圧は、その温帯低気圧の中でも特に急速に発達して台風並の暴風雨となるものを指します。一般的には「12時間以上にわたって中心気圧が1時間あたり1hPa以上低下した温帯低気圧」のことを指しています。

つまり12時間程度の短い時間の中で急速に発達するもののため、台風の様に何日も前から観測して警戒することができない訳ですね。

ただし爆弾低気圧とは正式な気象用語ではありません。気象庁ではこの言葉を避けて「急速に発達する(した)低気圧」と表現しています。またNHKでは「猛烈に発達する(した)低気圧」とも表現します。

続いては台風とはどんなものを指すのかを見てみましょう。

台風とは厳密にはこんなもの

爆弾低気圧とは対照的に、台風は明確な定義があります。台風とは次の条件を満たしているものを指しています。

  • 熱帯の海洋上で発生した低気圧である
  • 赤道より北で東経180度より西の北大西洋、または南シナ海にある
  • 風速17.2m/s以上

つまり、「発生した場所」と「どこに存在しているか」、さらに「風速」の三つの条件を満たして初めて台風と認められるのです。

当然、日本に到達するまでに何日もかかります。さらに海水の温度などからどの程度発達するかも予測しやすいのです。だから進路も予測でき、前もって備えておくことができるんですね。

これが同じように熱帯の海上で発生した強風を伴う低気圧であっても、メキシコ湾などに存在していたらハリケーン、北インド洋などにあればサイクロンなどと違う名前になってしまうんです。

台風、ハリケーン、サイクロンの違いについてはこちらの記事で解説しました。参考にしてみて下さいね。

まとめ

いかがでしたか?嵐と台風と爆弾低気圧の関係、これで少しスッキリしたでしょうか?個人的には、近頃のテレビの天気予報では「爆弾低気圧」とは言わないということが分かりとても意外な気がしました。

それでは今回の記事の内容をおさらいしておきましょう。

まとめ

  • 嵐は強い雨風のことで明確な定義はありません。
  • 対して台風には明確な定義があります。また台風も嵐の一種と言えます。
  • 爆弾低気圧は激しい嵐を伴う温帯低気圧の一種です。
  • 台風は熱帯低気圧で、爆弾低気圧とは構造が異なります。
  • 爆弾低気圧は予測困難ですが、台風は何日も前から観測することができます。

突然にやってくる爆弾低気圧と何日も前から来ることが分かっている台風。どちらも困ったものですが、いつでも備えをしておきたいものですね。

最後までお付き合いいただきありがとうございました。

 

 

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