仕事で忙しくて1分1秒も惜しい時、あなたはどんなお昼ごはんを取ってますか?
コンビニで買ったお弁当ですか?それともどんなに忙しくてもお昼はキチンと取りたいタイプですか?
そんな忙しい時の味方、カップラーメンがあります。私もよくやっちゃうんですよね。だってお湯を入れて3分、食べるのに2分、5分で昼食完了!ってできちゃいますから(笑)
でもカップラーメンって、栄養が偏るとか塩分を取り過ぎとか、あまりいい話は聞きません。「容器から発がん性物質が溶け出してる」なんて怖い話も耳にしたりします。
果たしてカップラーメンは健康にどんな影響があるのか?容器や添加物は体に悪いのか?どんな食べ方をすればいいのか?気になる疑問をリサーチしてみました!
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カップラーメンによる悪影響とは
カップラーメンを食べすぎると健康に悪影響を与えます。主なものは以下の3点から来ています。
- 塩分の過剰摂取
- 脂質の過剰摂取
- タンパク質、ビタミン、ミネラルの不足
続いて、それぞれが健康にどのように影響を与えるのかを見ていきましょう。
塩分の取り過ぎは血圧障害を招く
よく知られていることですが、塩分を取りすぎることにより高血圧症等の血圧障害、腎臓疾患などを引き起こします。
高血圧症は進行すると動脈硬化を引き起こし、はては脳卒中などの脳血管疾患、心疾患の原因となり、場合によっては死を招くことにもなります。
腎臓疾患は体のむくみや血尿、蛋白尿などの症状となって現れます。最終的には透析治療や臓器移植に頼らざるをえない状況に追い込まれる恐れがあります。
また、水分が失われることによる体のむくみ、カルシウムが排出されることによる骨粗鬆症にもつながります。
脂質はメタボの原因
脂質を取りすぎることは肥満、ひいてはメタボの原因となり、そのことにより様々な健康被害が現れてきます。以下、厚生労働省のHPからの引用です。
メタボリックシンドロームになると、糖尿病、高血圧症、高脂血症の一歩手前の段階でも、これらが内臓脂肪型肥満をベースに複数重なることによって、動脈硬化を進行させ、ひいては心臓病や脳卒中といった命にかかわる病気を急速に招く
(出典:メタボリックシンドロームを予防しよう(厚生労働省))
その他必要な栄養素の不足
他にもタンパク質、ビタミン、ミネラルといった生きるのに必要な栄養素が不足する恐れがあります。
タンパク質が不足すると筋肉量が減少したり、貧血、肌荒れ、肉体疲労、免疫力や集中力の低下を招きます。
ビタミン不足は貧血、目の病気、肉体疲労、口内炎、下痢などを引き起こし、進行すると四肢のしびれや壊血病と行った重大な健康障害に発展します。
ミネラル不足は口内炎、貧血、倦怠感、筋肉の痙攣などを引き起こします。寝ていて突然に足がつるのはミネラル不足が原因かもしれません。
乾燥肌にも関係しています。こちらの記事からどうぞ。
このように、カップラーメンを食べているだけだと重大な健康被害を受けるおそれがあることが分かってきました。
「他にも保存料とか危険なものがたくさん入ってると聞いたけど?」「カップから有害物質が溶け出すんじゃないの?」という噂も聞いたことがあるかもしれません。その真偽はどうなっているんでしょうか?
添加物や容器に危険はない
結論から書くと、現在のカップラーメンに使われている添加物やカップが体に悪影響をおよぼすことは殆どありません。なぜなら、厳格に決められた食品衛生法の基準をクリアして製造されている商品だからです。
まずは添加物から。今のカップラーメンに使われている添加物はグルタミン酸などの調味料、かんすい、増粘多糖類、酸化防止剤、ビタミン類などで、ほとんどが天然由来のものばかりです。
私たちはこれらを知らず知らず、日常的に摂取して生活しています。味噌汁のだしを取るのに化学調味料を使いますよね?コンビニで売っているせん餅にも酸化防止剤は使われていますよ。
かんすいはラーメンのコシを出す物質として2,000年間も使われ続けているにも関わらず、明確な健康被害は報告されていません。
続いては容器について。かつては発泡スチロールの容器から環境撹乱物質(環境ホルモン)が溶け出している、と騒がれてたことがありました。
これについても、企業努力により解決済みです。2018年現在、カップラーメンの容器には安全が確認された紙やプラスチックが使われています。環境ホルモンが溶け出すという話は過去のことになりました。
いずれにせよ、厳密に定められた食品規格をクリアしている製品です。問題が出るのは食べ過ぎやカップラーメンしか食べないような極端な偏食の場合だけと考えて良さそうです。
さて、「カップラーメンは栄養が偏ってるけどそこそこ美味しいし、忙しい時は仕方ないよな」と思う人も多いはず。カップラーメンを食べる時に気をつけるべきことって何でしょう?
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カップラーメン食べるならこんな工夫を
カップラーメンを食べるときには、以下の点に注意をしましょう。
- スープは飲み干さない
- 野菜や海藻を一緒に食べる
- 餃子や焼き魚など、ちょっとした付け合せを一緒に食べる
- 週に1食以下に抑える
スープを残して塩分を摂らない
日本高血圧学会の推奨している一日の塩分摂取量は6g、WHO(世界保健機関)の推奨では5gとなっています。
日本高血圧学会は1日6g未満を推奨しています。食塩と高血圧の関係はよく知られていますが,食塩摂取量が非常に少ない地域では高血圧の人はみられず,加齢に伴う血圧上昇もほとんどないことが示されています
(中略)
また,世界保健機関(WHO)も,すべての成人の減塩目標を5gにしました。
(出典:日本高血圧学会HP)
しかし一方、カップラーメン一食分の中には、5~6gの塩分が含まれています。私の手元にあったカップラーメンの写真です。
右下を見ると、麺に1.5g、スープに4.1g、合計で5.6gの塩分が含まれると表示があります。これ1食で、ほぼ一日の食塩の摂取目標を達成してしまいます。
しかし、麺を食べないわけには行かないとしても、スープの8割を残せば、体内に摂取される食塩は2.3g程度となります。これなら概ねOKですね。
ちなみに、ラーメン店でスープまですべて飲み干すとなんと10gの塩分を摂取することになるそうですよ。
野菜、果物、海藻を一緒に食べる
お昼がコンビニで買ったカップラーメンとおにぎりだけという人は、ぜひ一緒にサラダや果物も買って食べるようにしましょう。これによりビタミンの不足をかなり補填することができるようになります。
それも難しい場合には、トマトジュースや野菜ジュースを一緒に飲み、夕飯を野菜中心のものにするなどの工夫をしたいですね。
また、味噌汁などに入れる乾燥わかめを買い置きしておき、カップラーメンができたら一摘み入れて食べるだけでもビタミン、ミネラルを補うことができます。
付け合せでタンパク質を補う
餃子や焼き魚などを一緒に食べ、不足するタンパク質を補うようにしましょう。夏なら冷奴、冬なら肉まんでもタンパク質を補うことはできます。面倒くさい場合は魚肉ソーセージでも構いません。
野菜や果物と同様に、これでもまだ十分とはいえませんので、夕飯では栄養を考えた食事にしてバランスを取りましょう。
週に1食が限界
カップラーメンに限らず、偏食は健康を害する元です。いくら好きでも毎日のお昼はカップラーメン、というのでは栄養が偏っていき、どこかで体調の変化を引き起こす恐れが高くなります。
カップラーメンを食べるにしても日曜にお昼だけなどと決めておき、週1を超えない範囲に抑える努力も必要です。
余談ですが、日清食品の創業者である安藤百福氏は、48歳から毎日チキンラーメンを食べ続け、96歳で天寿を全うされました。
カップラーメンではありませんが類似のインスタントラーメン毎日食べても、それが直接的に病気の原因となるわけではないという好例ですね。
まとめ
いかがでしたか?お手軽でおいしいカップラーメンですが、好き放題食べるのも考えものですよね。以下にまとめておきます。
まとめ
- 塩分のとりすぎにより高血圧症を招く恐れがあります。
- 脂質のとりすぎによりメタボリックシンドロームになる恐れがあります。
- タンパク質、ビタミン、ミネラルといった必要な栄養素が不足する恐れがあります。
- 添加物や容器に危険は殆どありません。
- 食べ方に注意をすれば健康を害することはありません。
以上、カップラーメンと健康の関係について、あなたの疑問解消のお役に立てたらうれしい限りです。最後までお付き合い頂きありがとうございました。
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