9月になると運動会、遠足、文化祭など学校では行事が目白押しですね。…
と、私自身はそんな固定観念をずっと持っていたことを告白します。実は北海道や東北などの地方では秋に天気が荒れることが多いため、5月の運動会のほうが多い事を最近知りました。(*^▽^*)ゞ
あなたのお住いの地域ではいつ運動会を行うことが多いですか?
更に言うと、近頃の運動会は5月に開催されることが多くなってきているらしいんです。これには色んな理由があるんですが、そもそも「運動会=秋」ってなかば常識みたいになっていたのは何故なんでしょうか?
そこで調べてみたらとても面白い事実が分かってきました。果たして運動会が秋に開催される理由とは?さらに5月開催が増えてきた事も合わせてご紹介しますね。
それではぜひ最後までお付き合いください!
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運動会の時期は秋がメイン
小学校での運動会や中学、高校での体育大会は現在も秋開催がメインです。近頃では5月、6月の開催も増えてきてその比率は近づきつつありますが、それでも運動会といえば秋のところがまだ多いのが現状です。
秋は爽やかな気候が多い上に、他の行事がない季節です。そんな理由で9月の開催が最もポピュラーなものとなっているようです。
そんな秋開催の運動会、体育大会の由来を深掘りしてみましたので続けてご覧ください。
秋開催の運動会の由来
運動会が秋に開催されるようになったのは、まだ農業従事者が多かった時代には9月や10月が比較的参加しやすかったから、というのが主な理由です。
日本初の運動会は、明治時代に海軍兵学寮で行われた「競闘遊戯会」だという説が有力です。初代文部大臣の森有礼は、これを参考として集団訓練等の体育教育を広める目的で学校でも行うようにしたのです。
その時代の日本は近代化の途上にあり、特に地方においては新しい自治体制度の元、住民の結束力を高める必要がありました。
学校で行われる運動会に保護者以外の大人たちも積極的に参加することで、自治台の団結力を高める効果があったようです。
当時の日本のことですから、当然ながら地方には農業従事者が多くいました。農閑期に当たる9月10月に運動会を開催し、地域住民にも参加しやすい大会としていたんですね。
一方では現在、秋から5月、6月の開催に切り替える学校が増えているようです。その理由を探ってみました。
秋の気温は上昇している
5月、6月の運動会が増えたのには複数の理由や背景が存在します。以下に列記しました。
- 農業従事者の割合が減り、かつ地域住民が参加する行事ではなくなってきた
- 気候変動に伴い秋口の気温が上昇している
- 秋は台風の影響で延期や中止が多くなる
- 秋は文化祭や修学旅行など他の行事が多いので、分散させて負担を減らす
などなど、様々な理由、背景があるようです。
特にこの数年では9月に夏のような残暑が続くことが多く、体育的行事で熱中症患者が続出しています。そこでまず秋の気温の変化を見てみましょう。1875年と2017年の9月、10月の東京の気温を調べてみました。
1875年9月 | 2017年9月 | |
平均 | 21.5℃ | 22.8℃ |
最高平均 | 25.6℃ | 26.8℃ |
最低平均 | 17.3℃ | 19.5℃ |
最高記録 | 31.7℃ | 33.3℃ |
最低記録 | 12.8℃ | 16.0℃ |
1875年10月 | 2017年10月 | |
平均 | 15.3℃ | 16.8℃ |
最高平均 | 19.9℃ | 20.1℃ |
最低平均 | 10.8℃ | 14.2℃ |
最高記録 | 25.7℃ | 29.0℃ |
最低記録 | 5.8℃ | 9.1℃ |
こうして比較してみると全体に気温が上がっているのが分かります。生徒の安全や健康を第一に考える学校としては、秋開催にして熱中症患者が出るといけないという判断をする所が多いのでしょう。
さて、代わりに5月に運動会を開催する学校が増えてきているようですが、そこには学校のこんな狙いがありました。
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5月に行う運動会の狙い
5月に運動会を行うことは、ズバリ新しいクラスの団結力を高めるという極めて大きなメリットを持っています。
もちろん前述したように学校行事の分散等とか安定した気候の時期であるとか、他にも多くの理由があります。しかし学級経営という観点から見た場合、5月の運動会というのはとても利用価値が高いのです。
3月に終業式が行われ、4月にはクラス替えがあってそれまでの人間関係が一旦リセットされます。
生徒としては新クラスに馴染めるか、新しい担任はどんな先生かなどの不安もある反面、新しい友達をたくさん作って世界を広げるチャンスでもあるんですね。
新たに受け持つ担任教師としては、新学期の初めの4月や5月にはクラスの生徒と信頼関係を築くとともに、一人ひとりの性格や友人関係、行動傾向などを把握しないといけません。
そんな中でクラス全員が同じ目標を掲げて活動をする運動会という行事は、生徒にとっては新しい友達を作る絶好の機会、担任にとっては生徒理解を深めるためのチャンスなんです。
つまりクラスの団結力を高めるすごく良い機会となり得るんですね。
保護者にとっても、運動会の応援に行くことで他の保護者と知り合いになったり情報交換をすることが可能となります。
この様な視点から見ると、5月に開催される運動会は多くの人にとってメリットがあると言えます。
まとめ
いかがでしたか?「秋は運動会の季節」って固定観念を持っていた私にとってはとても意外な最近の傾向でした。個人的には昔の運動会は保護者以外の大人も参加していたという事実にはビックリしました!
それでは今回の記事の内容をおさらいしておきましょう。
- 秋開催の運動会が多かったのは、かつての運動会は地域の大人も参加する行事だったことによります。
- 近頃は社会構造の変化や気候変動などにより春開催の運動会が増えています。
- 明治時代と比較すると、9月の気温は上昇していることが分かります。
- 5月開催の運動会には生徒、担任、保護者の誰にとってもメリットがあります。
秋であれ春であれ、運動会で精一杯走り回る子どもたちの元気な姿を見られるだけで親としては嬉しいものですね。子供に負けずに大人も元気を出して応援していきましょう!
最後までお付き合い頂きありがとうございました。
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