伊勢神宮と出雲大社、これら二つは日本の神社のツートップと言われています。まさに日本人の心のふるさとと言えますね。
ところで「三大◯◯」とか「◯◯トップ3」とかは良く聞きますが、「三大神社」って聞いた事がありません!
あなたはナンバー3に輝く神社はどこだと思いますか?住吉大社?明治神宮?こういうのを選ぶとどうしても地元びいきになりそうですね。
私が選ぶなら熱田神宮です。草薙剣をご神体としている、愛知県にある由緒正しい神社ですよ。って思いっきり地元びいきしてるやんけ!
そんな訳で調べてみると、すごく意外な事実が分かってきましたのであなたとシェアしたいと思います。
それではぜひ最後までお付き合い下さいね。
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伊勢神宮と出雲大社、もうひとつは?
実は伊勢神宮と出雲大社に次ぐナンバー3の神社は決まっていません。
一番と二番は伊勢神宮と出雲大社と言い切っても異論を挟む余地はほとんどないと言えそうです。
しかし三番目に来る神社となると、基準によって挙げられる名前が変わってきますので、次の四つの観点から候補を挙げていきたいと思います。
- 社格(神社自体の各)
- 初詣の人出
- 皇室との結びつき
- 歴史の古さ
これらを参考に、あなた自身の手でナンバー3を選んでみてください。
社格から選ぶ
明治時代に制定されていた近代社格制度で上位に来る神社を挙げると、次のものが候補となりそうです。
- 鹿島神宮(茨城県)
- 香取神宮(千葉県)
- 氷川神社(埼玉県)
- 明治神宮(東京都)
- 熱田神宮(愛知県)
- 近江神宮(滋賀県)
- 上賀茂神社(京都府)
- 下鴨神社(京都府)
- 石清水八幡宮(京都府)
- 平安神宮(京都府)
- 春日大社(奈良県)
- 橿原神宮(奈良県)
- 香椎宮(福岡県)
- 宇佐神宮(大分県)
これらの神社は全て明治時代には「官幣大社」という社格を与えられていました。また官幣大社の中でも祭司の時に天皇からの使者が派遣される「勅祭社」でもあるため、官幣大社の中でも上位だと判断できます。
ちなみに社格制度は既に廃止されているため、明確に基準のある社格は現存していません。
続いては、全く異なる切り口として初詣の人気を見てみましょう。
初詣の人気から選ぶ
初詣の人気は社格には直接関係はしませんが、参考とする目安として調べてみました。
- 明治神宮(東京都)(320万人)
- 川崎大師(神奈川県)(310万人)
- 成田山新勝寺(千葉県)(300万人)
- 浅草寺(東京都)(280万人)
- 伏見稲荷大社(京都府)(270万人)
- 住吉大社(大阪府)(260万人)
- 鶴岡八幡宮(神奈川県)(250万人)
- 熱田神宮(愛知県)(230万人)
- 氷川神社(埼玉県)(210万人)
- 太宰府天満宮(福岡県)(200万人)
こうしてランキングにしてみると、神社本庁に属さない神社や寺が結構人気があるんですね。
さて、次には皇室と結びつきの深い神社を選んでみました。
皇室との結びつきから選ぶ
皇室の祖先である神や歴代天皇を祀っている、または皇室に受け継がれている宝物をご神体としている神社には「神宮」の称号が与えられています。これらは当然他の神社よりも格上にあたります。一覧にしてみました。
- 伊弉諾神宮(兵庫県)
- 霧島神宮(鹿児島県)
- 鹿児島神宮(鹿児島県)
- 鵜戸神宮(宮崎県)
- 英彦山神宮(福岡県)
- 橿原神宮(奈良県)
- 宮崎神宮(宮崎県)
- 気比神宮(福井県)
- 宇佐神宮(大分県)
- 近江神宮(滋賀県)
- 白峯神宮(京都府)
- 平安神宮(京都府)
- 赤間神宮(山口県)
- 水無瀬神宮(大阪府)
- 吉野神宮(奈良県)
- 北海道神宮(北海道)
- 明治神宮(東京都)
- 熱田神宮(愛知県)
- 石上神宮(奈良県)
- 國懸神宮(和歌山県)
- 日前神宮(和歌山県)
- 鹿島神宮(茨城県)
- 香取神宮(千葉県)
それぞれが皇室とは切っても切れない縁の神社ばかりです。
最後の切り口として、歴史が古いものを列記してみたいと思います。
歴史の古さから選ぶ
ここで紹介する神社はどれもとても古い歴史を持っています。選んだのは、神話の時代(神代)から続いていると思われるものばかりです。
- 大神神社(奈良県)
- 住吉大社(福岡県)
- 志賀海神社(福岡県)
- 伊弉諾神宮(兵庫県)
- 多賀大社(滋賀県)
- 須佐神社(島根県)
- 日吉大社(滋賀県)
- 居多神社(新潟県)
- 小野神社(長野県)
- 生島足島神社(長野県)
- 諏訪大社(長野県)
- 熊野大社(島根県)
- 倭文神社(鳥取県)
- 宗像大社(福岡県)
- 玉祖神社(山口県)
- 地主神社(京都府)
- 籠神社(京都府)
全て伊弉諾尊や伊弉冉尊、大物主尊といった神話に登場する神様をお祭りしている神社ばかりです。ちらほらと神宮とか大社といった格の高そうな名前も見られます。
ところで、神宮や大社といった名前にはどんな違いがあるんでしょうか?続きをご覧下さい。
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「神宮」「大社」「神社」の違い
最後に「神宮」、「大社」、「神社」の違いをご紹介します。
ごくザックリ書くと、これらの違いはこのようになります。
- 「神宮」は皇室の祖先や宝物をお祀りする施設
- 「大社」は平安時代に認められた霊験あらたかな施設
- 「神社」は小規模で一般的な施設
それではそれぞれの詳細を見ていきましょう。
「神宮」「宮」は個人を祀る施設
前述しましたが、「神宮」は皇室の祖先神や歴代天皇をお祀りしていたり、宝物をご神体としている神社です。それだけ皇室との縁が深いんですね。
「宮」とはいわば神宮の格下版で、皇室にゆかりの深い人物をお祀りしている神社に与えられる社号です。有名なのは日光東照宮です。
260年にもわたる太平の徳川幕府の第一代将軍の徳川家康でさえ、死後に「神宮」で祀られる事はありませんでした。それでも日光東照宮でお祀りされているのは破格の待遇なんですけどね。
ちなみに、単に「神宮」と呼ぶ場合は伊勢神宮を指します。やはり伊勢神宮だけは特別なのですね。
そんな伊勢神宮についてはこちらの記事をご覧下さい。
「大社」は旧官幣大社と国幣大社
「大社」とは、明治時代に定められた近代社格制度で「官幣社」と「国幣社」とされたものです。
「官幣社」「国幣社」の大本は、平安時代に「神祇官」という官職が選定し「延喜式」という一覧の中に残したものです。
平安時代当時には「霊験あらたか」などを基準とし、官幣社は主に当時の天皇家や藤原家に結びつきが深い神社から、国幣社は地方の神社から選出されました。
実際にはお金や勢力があって人を沢山動員できる神社などが選ばれていたのかな、と個人的には思っていますけどね。
参考までに出雲大社のことをこちらの記事でチェックしてみませんか?
規模の小さい「神社」
神社とは、神宮や大社に比べて小規模で一般的なものを指しています。また神宮や大社を含む総称としても使われています。
神社の中には稲荷神社や八幡神社など、元は別の宗教の神と習合したと思われるものも少なくありません。
私の地域には豊川稲荷という施設があります。正式には神社ではなく曹洞宗の寺院でありまして、正式には「円福山豊川閣妙厳寺」という名前だそうです。でも神社だと思って参拝する人がとても多いんですよ。
神社と一言で言ってもいろいろと複雑なんですね。
まとめ
いかがでしたか?こうしてみると神社にもいろいろあって、ナンバー3って簡単に決められそうにはありませんね!私自身でも選ぼうとしてみましたが、目が回りそうだったので止めてしまいました。
それでは今回の記事の内容をおさらいしておきましょう。
- 神社のナンバー3は決まっていません。
- 四つの観点からナンバー3となり得る候補を挙げてみました。
- 「神宮」「大社」「神社」の違いを解説しました。
こちらに紹介した神社はどこも由緒正しいところばかりですので、「すべてがナンバー3」というのもアリかも知れないですね。
最後までお付き合いいただきありがとうございました。
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