選挙権が18歳以上になってもうずいぶんと立ちました。
この記事を読んでいるあなたは、もう既に選挙で何回か投票をした経験はありますか?
選挙といえば衆議院選挙や参議院選挙がよく知られていますが、実はその種類を大別すると4つあることがわかってきました!
私自身、これまではそんなにいろいろな選挙があるということすら意識していませんでしたので、4つと聞いてもあまりピンとこなかったんです。
でも深掘りをしてみたらとても興味深い事柄が沢山分かってきたので、この情報をあなたとシェアしたいと思います!
ぜひ最後までお付き合いくださいね。
選挙の種類4つを紹介!
日本で一般国民が参加する選挙は大きく分けると4つの種類があります。4つとは以下の通りです。
- 衆議院議員総選挙
- 参議院議員通常選挙
- 一般選挙(地方自治体の選挙)
- 特別の選挙(国政選挙/地方選挙)
以下、これら4つの種類の選挙について詳しく解説していきます。続けてご覧下さい。
衆議院議員総選挙は全員を選ぶ
国会議員のうち衆議院議員の選挙は全員を選び直す選挙で、総選挙と呼ばれるものです。全員を選び直すので、俗に「ガラガラポン」などという呼ばれ方もします。
衆議院議員の総選挙が行われるタイミングには次の二つがあります。
- 内閣により衆議院の解散が宣言されたとき
- 衆議院の任期が終わったとき
内閣総理大臣は衆議院を解散する権利を持っています。そのため一言「衆議院解散!」と宣言すれば衆議院は全員が議員ではなくなり、選挙で選び直すことになります。
また、衆議院の任期は4年です。解散がなくても前回の選挙から4年が経過することにより、やはり選挙で議員を選び直すことになるんですね。
衆議院議員の選挙制度
衆議院議員の選挙制度は小選挙区制と比例代表制を組み合わせた形で行われています。その特徴をまとめると以下のようになります。
- 定数(選ばれる衆議院議員の人数)は465、うち289が小選挙区、176が比例代表で選ばれる
- 小選挙区は全国に289あり、各1名が当選となる
- 比例代表区は全国を11ブロックに分割し、人口比率で各ブロックの定数が決まっている
- 比例代表では候補者個人ではなく政党・団体に投票をする
- ブロックごとに得票数が多い政党の名簿に記載されている候補から順に当選が決まる
- 政党が提出した名簿には順位があり、上の順位の候補から当選が決まる
- 比例代表と選挙区に重複して立候補できる
小選挙区という制度は区割りが細かいため、それぞれの選挙区の有権者の声を吸い上げやすい制度であると言われています。
一方で、当選者が1名のみということは「死票」が多くなるため本当に民意を反映しているとは言えないとか、大きな政党ほど劇的に有利になるといった問題点も指摘されています。
「死票」とは落選した人への投票のことですね。「民意を反映していない」と言われるのは当選した候補が過半数の票を獲得していない場合です。
これらの問題点を補うために、小さな政党でも当選のチャンスがある比例代表制が取り入れられています。
ただし比例代表制には候補者を選ぶことができないという問題があります。政党を応援したくてもその政党の候補者を応援したくない場合にはどうにもなりませんね。
また選挙区と比例代表に重複して立候補できるため、選挙区で落選しても比例区で当選する、いわゆる「復活当選」という事態が起こりえます。このことを問題点として指摘する声も見られます。
参議院議員通常選挙は半数を選ぶ
参議院議員の選挙は通常選挙と呼ばれ、定期的に行われる選挙です。慣例的に通常国会が終わった後の7月頃に行われることが多い選挙です。
この選挙には次の二つの特徴があります。
- 3年ごとに行われる
- 参議院議員のうち半数を選び直す
衆議院と異なり参議院には解散がありません。そして参議院の任期は6年で、一度当選をした議員は任期である6年間は(特別な場合を除き)議員であり続けます。
参議院に期待されている役割は、「特別な経験や知識を持った議員により時間をかけて議論をして法案などの中身を練る」といったものです。そのため任期が6年と長く、かつ解散により突然議員の職を失うことがありません。
そんな参議院議員を選び直す選挙は3年ごとに行われます。248人の議員の半数である124人の議員の当選が決まるんですね。
参議院議員の選挙制度
参議院に議員の選挙制度は衆議院とは異なり、中選挙区制と比例代表制を組み合わせたものとなっています。その特徴などを列記してみました。
- 1回の選挙で定数は248の半分である124人が決定する。
- そのうち74が中選挙区、50が比例代表で選ばれる
- 中選挙区は各都道府県を1区とし、人口比率で定数が決まっている(ただし鳥取と島根、香川と高知はそれぞれ2県で1区とする)
- 中選挙区と比例代表に重複して立候補できない
- 比例代表では政党名か候補者個人のどちらかに投票できる
- 比例代表での当選者は政党の得票数により決定される
- 比例代表の政党内での順位は候補者個人が得た得票数により決定される
参議院の選挙区は都道府県ごと複数の当選者を決定します。これを中選挙区と呼びます。
また比例代表も衆議院とは異なり、政党ごとの名簿は予め順位付けされていません。あくまで個人が得た票により政党内での順位が決定していきます。
そのため参議院の比例区では元スポーツ選手やタレントなどの著名人が立候補することが多く、「人気投票ではないか」という批判の声もあります。
元々参議院は「良識の府」と呼ばれ、学識経験者などにより法案をより良い方向へと修正することが期待されてきました。こうした本来期待されている参議院の姿ではなくなってきているのでは、という批判ですね。
参議院や衆議院が機能するのは国会ですが、実は国会にも4つの種類があるんです。こちらの記事にまとめましたので併せてご覧下さい。
一般選挙は地方自治体の議員や首長を選ぶ
地方自治体の議員や首長を選ぶ選挙は一般選挙と呼ばれています。
地上自治体とは都道府県や市町村のことです。首長とはそれぞれの地方自治体の代表者である知事や市町村長のことですね。
一般選挙が行われるタイミングには次のような場合があります。
- 議員の任期(4年)が切れたとき
- 議会の解散などにより議員がいなくなったとき
- 首長に対する住民の直接請求(リコール)により解職したとき
- 議会からの不信任決議により失職したり、死亡や退職などで失職したとき
近年は統一地方選挙という言葉をよく耳にしませんか?地方自治体の首長や議員の任期は4年であるため、全国的に選挙を同じ日に行うことをこのように呼びます。
その目的は有権者の選挙への意識を高めて円滑で効率的な選挙を行うことにあります。
特別の選挙では議員の不足などを補う
国政選挙や地方選挙には特別な選挙と呼ばれるものがあります。この選挙は次のような場合に行われます。
- 選挙が行われても当選人が不足したり、当選の無効や当選人が死亡するなどによる繰り上げ当選があっても不足したりする場合(再選挙)
- 議員の死亡や退職があり、かつ繰り上げ当選があっても議員が不足する場合(補欠選挙)
- 議員の任期中に定数を増やした場合(増員選挙)
中でも補欠選挙はニュースなどで時折耳にする選挙ですね。
ところで、政治といえば国会と内閣の違いはご存じですか?こちらに詳しくまとめましたのでご覧下さいね。
まとめ
いかがでしたか?衆議院選挙や参議院選挙はよく聞くことがあっても、それ以外にも2つの選挙があったんですね。
選挙区と比例代表の組み合わせがあったり、比例代表のやり方も衆議院と参議院で異なっていたりと、個人的には国政選挙は複雑すぎると思うんです。
それでは今回の記事の内容をおさらいしておきましょう。
- 4種類の選挙を紹介しました。
- 衆議院選挙は全議員を選び直す総選挙です。
- 参議院選挙は3年ごとに半数を選び直す選挙です。
- 一般の選挙は地方自治体の議員や首長を選ぶ選挙です。
- 特別の選挙は議員の定員が不足したときに行われる選挙です。
- それぞれの選挙の特徴や制度をまとめました。
選挙は私たち国民が政治に関与する大切な機会です。それぞれが持っている投票権を大切に使いたい物ですね。
最後までお付き合いいただきありがとうございました。
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