寒い季節に運転をするための準備と言えばスタッドレスタイヤとチェーンは必須と言えます。
でも大雪になるのが年に2~3回程度の地方に住んでいると、「あれ?チェーンを付けるのは前だっけ?後ろだっけ?」なんてことはよくある話。
実際、雪道でチェーンの取り付け方を間違えると大事故に繋がってしまいます。あなたはご自身の車のどちらにチェーンを取り付けるのか把握されていますか?
ときどき間違ってチェーンを取り付けている車の画像なんかを目にすることもあります。でもあれって実は笑ってばかりいられない、大変危険な行為なんです。
事故を起こしてからでは遅い!ということで、FF車はどちらにチェーンを取り付けたら良いのかをご紹介します。
メーカーごとの車種による駆動タイプやチェーンを付けたときに出せるスピードなども合わせて紹介していきますので、ぜひ最後までお付き合い下さいね。
FF車はチェーンを前輪に付ける
FF車においてはチェーンは前輪に取り付けます。と言うのも、チェーンの装着はエンジンの回転が伝わる駆動輪にしないと無意味だからです。
ちなみに、現在使用されている自家用車の7割以上はFF車となっています。直進安定性に優れて乗り心地が良く、居住空間を広く取れるのでファミリー向けの車が多い所が人気のポイントなんですね。
さて、ここで自動車メーカーごと駆動タイプごとの車種を紹介します。ご自身の車がFF車なのかどうかチェックしておきましょう。
主なメーカーの車の駆動タイプをチェック!
今回は調べてみたらトヨタ、日産、ホンダの三大メーカーの主な車種の駆動タイプが分かりましたのでご紹介しますね。またFF車と4WD車を選べるタイプの場合は、ディーラーなどに問い合わせてみて下さいね。
MIRAI、SAI、カムリ、プリウス、プリウスα、アベンシス、アクア など
クラウンコンフォート、クラウンセダン、コンフォート、センチュリー、86 など
ハリアー、ランドクルーザー、ランドクルーザープラド など
アリオン、カローラアクシオ、プレミオ、RAV4、アイシス、アルファード、ウィッシュ、ヴェルファイア、ヴォクシー、エスクァイア、エスティマ、カローラフィルダー、シエンタ、ノア、bB、ist、ヴィッツ、オーリス、カローラルミオン、スペイド、パッソ、ポルテ、ラクティス など
クラウン、クラウンマジェスタ、マークX、FJクルーザー、ラッシュ など
シルフィ、ティアナ、ラティオ、e-NV200、NV200バネット、ウイングロード、ノートメダリスト、リーフ など
シーマ、フーガ、スカイラインクーペ、フェアレディZ など
GT-R など
エクストレイル、ジューク、エルグランド、セレナ、ラフェスタハイウェイスター、キューブ、ノート、マーチ など
スカイライン、スカイラインクロスオーバー、NV350キャラバン など
アコード、グレイス、プリオアメイズ、グライダー、アコードクーペ、シビッククーペ、ジェイド、CRーZ、シビックタイプR、プリオ など
レジェンド、リッジライン など
シビック、CR-V、ヴェゼル、パイロット、クロスツアー、シャトル、オデッセイ、ステップワゴン、ステップワゴンスパーダ、フリード、フィット、フリードスパイク など
こうしたFF車で雪道を運転するときに気をつけたいことはこちらの記事からどうぞ。
チェーンは駆動輪に付けるのが鉄則
前述の通り、タイヤチェーンは駆動輪に取り付けるのが鉄則です。でないと雪や氷に対してタイヤのグリップ(摩擦)を増加させることができないので無意味です。
だからFF車は前輪、FR車は後輪に取り付けます。4WD車は車種により取り付ける位置が異なります。そのためマニュアルを参照するか購入したディーラーに問い合わせてみて下さい。
ちなみに、FF車とは「フロントエンジン・フロントドライブ」の頭文字を取った呼び方です。エンジンが車体の前の方に搭載されていて、そのエンジンの回転を受けて回転するのが前輪であるという意味ですね。
FR車は「フロントエンジン・リアドライブ」の略で、駆動輪は後輪です。そして4WD車とは「四輪駆動車」とも呼ばれます。4つのタイヤ全てにエンジンの動力が伝わって同時に回転するタイプです。
さて、チェーンの取り付けは駆動輪であるならば、スタッドレスタイヤの取り付け方も気になりませんか?
たまに「俺の車はFF車だからスタッドレスは前輪だけでOK」という人がいますが、果たして本当でしょうか?続きをご覧下さい。
スタッドレスタイヤは4本全て装着すべし
チェーンとは異なり、スタッドレスタイヤは駆動タイプに関係なく4つのタイヤ全てに装着します。また、古いスタッドレスタイヤと新しいものが混在しているのも危険です。
スタッドレスタイヤは4本を同時に購入して装着しましょう。
もしも駆動輪だけにスタッドレスタイヤを装着するとどうなるでしょうか?
FF車の場合は前輪は曲がろうとするけど後輪が滑るためカーブや交差点で曲がりきれずにスピンすることになります。
FR車の場合は前輪が滑るためハンドルを切っても曲がりきれずにカーブの外へと突っ込んでいきます。
どちらも極めて危険ですのでスタッドレスタイヤは4本を同時に購入して装着しましょう。
ちなみにチェーンも駆動輪だけでなくて4本に取り付けた方が安全に走行できることは言うまでもありませんね。
さて、チェーンを取り付けたらどの程度のスピードまで出してもOKなのか、併せてチェックしてみましょう。
チェーンを付けたらスピードは抑えよう
メーカーによって推奨されている速度は異なりますが、概ね金属チェーン装着では30~40km/h、非金属では50km~60km/hほどに設定されているようです。
チェーンを装着するとそれだけ騒音や振動が車内に響くため乗り心地は悪くなります。スピードを上げれば騒音も振動も大きくなるため、実際に走行してみると推奨されている以上のスピードはなかなか出せるものではありません。
また金属チェーンは振動により装着状態が緩んだり雪がない路面では断裂したりして、ホイールや車体に傷を付けるおそれがあります。スピードを出すほどそのリスクは増大しますね。
非金属のチェーンではこうした心配は少なくなりますが、装着の仕方が甘いと走行途中で緩みが生じたり外れたりして思わぬ事故に繋がるリスクもあります。
どちらの場合でも装着をしたら安全を確認しながら数十メートルをゆっくりと走行してみて、再び緩み等がないことをを確認してから出発しましょう。
ちなみにFF車が雪道でスタックしたときの対処法についてはこちらの記事にまとめましたので、併せてご覧下さいね。
まとめ
いかがでしたか?チェーンの正しい装着位置を把握しておくことは雪道での安全な走行を保証することに繋がるとても大切なことなんですね。
私自身もスキーに出かける時にはスタッドレスタイヤだけでなくてチェーンを必ず携行しています。少しでも危ないと思ったら時間がかかっても付けるようにしていますよ。
それでは今回の記事の内容をおさらいしておきましょう。
- FF車はチェーンを前輪に装着します。
- トヨタ、日産、ホンダの主な車種の駆動タイプを紹介しました。
- チェーンは駆動輪に付けるのが鉄則です。FR車は後輪に、4WD車は前輪に取り付けます。
- スタッドレスタイヤは4本全てを装着します。
- 金属のチェーンでは30km/h程度、非金属のチェーンでは50km/h程度の速度に抑えましょう。
スタッドレスタイヤとチェーンの両方の準備をきちんとして、寒い冬のドライブを安心して楽しみたいものですね。
最後までお付き合いいただきありがとうございました。
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