寒い季節がやってくると雪道を運転しなければならなくなることがありますよね。
突然の大雪でも仕事で車を使わないといけないとか、みんなでスキー・スノボに行くときに運転を代わってあげたりすることもよくある話です。
実は私、スキーが趣味でスキー歴25年になるんです。少しだけ滑れる様になった頃、スキー仲間に差をつけたくて一人で練習に行ったりしてました。
若かったこともあり、スタッドレスを過信して、山の中の道でタイヤが空転して動けなくなった事があります。携帯電話もなかった時代で大変な目に遭いました。それ以来、一人では行かないことにしています。
当時の私の様に雪道の運転を甘く見てはいけません。特に初めて運転する人は何を準備すべきか、実際に運転するときの注意点は何か、といったことをよくチェックしておきましょう。
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運転前に必ずしておくこと
「スタッドレスタイヤさえあれば雪なんて平気」と思っていませんか?とくにスキー・スノボに出かける時には十分すぎるほど準備をした方がいいですよ(若い頃の私の様にならないためにも(笑))。
スタッドレスタイヤへの履き替え
運転する予定がある場合、スタッドレスタイヤへの履き替えをしておきましょう。スタッドレスタイヤは時間が経つほど性能が落ちるため、3シーズン使ったら交換することを心がけましょう。金銭的負担は大きいですが命には代えられませんから。
雪の予報のため前夜に履き替えをしようとすると、ガソリンスタンドやカー用品専門店では2時間待ち、3時間待ちもあります。天気予報をよく見て早めに履き替えをしておきましょう。
中古スタッドレスタイヤならば安価に手に入りますが、性能は新品より劣ります。
中古スタッドレスについて詳しくはこちらをご覧下さい。
タイヤチェーンの購入
スタッドレスタイヤを準備する時間がない場合は、タイヤチェーンで対応しましょう。近頃はガソリンスタンドやコンビニでも販売しているところがありますので、急ぎの場合は探してみましょう。
雪道を運転することが事前に分かっている場合は、スタッドレスタイヤとタイヤチェーンの両方を準備しておきましょう。スタッドレスタイヤの性能だって万全ではなく、スリップすることもあります。
スタッドレスタイヤの上にチェーンを巻くことで事故の確率を格段に下げることができます。
古毛布
毛布はタイヤが雪に取られて動けなくなった(「スタックした」と言います)とき、駆動輪の下に敷いてアクセルを踏めば脱出できる可能性が高くなります。
スコップ
毛布を使っても動けない状況で車内で助けを待つ場合、スコップが必要です。定期的にマフラーの周りの雪を掘って空間を確保しないと排気ガスが車内へと逆流し、一酸化炭素中毒で最悪の場合は死に到ります。
また、雪が積もっている場所でチェーンを巻くときにタイヤの周囲の雪を除去するためにも使います。
車の駆動タイプの把握
運転する車がFF(前輪が駆動輪)か、FR(後輪が駆動輪)か、4WD(全てのタイヤが駆動輪) かを把握しておく必要があります。理由は後述します。車のマニュアルを参照するか、ネットで検索すれば分かります。
運転中の注意点
してはいけないこと
ノーマルタイヤ、チェーン無しで無理に走行することは厳禁です。急な積雪で準備ができなかったからと無理に運転をすれば、必ず途中で立ち往生する羽目になります。
立ち往生だけならまだしも、自分の命や他人の安全を脅かすことになります。
急発進、急ハンドル、急ブレーキはしてはいけません。
最悪なのはカーブを曲がっている最中にブレーキを踏むことです。カーブに入る前に十分に減速をしておき、カーブの中ではアクセルもブレーキも踏まず、カーブを出てハンドルが直進の位置に戻ったら徐々に加速しましょう。
すべきこと
乾燥路面の時の3倍の車間距離を確保しましょう。ゆったりと車間距離を取ると自分が車列の先頭になるかもしれません。そんなときこそ焦らず、「お先にどうぞ」と道を譲る位の余裕を持ちましょう。
発進時は前の車が十分に遠くに行ってからブレーキを離し、2秒経ってからアクセルをそっと踏んで徐々に加速しましょう。MT車は2速発進で急発進を防止しましょう。
下り坂では直線で早めにブレーキをそっと踏み、徐々に減速しましょう。なお、エンジンブレーキは危険なので控えましょう。
ブレーキのしかたについては参考にこちらをご覧下さい。
駆動タイプごとの注意点
FF車
FF車は前のタイヤが駆動し、前から引っ張る形で前進するため、直進では安定しますがハンドルを切ると滑りやすくなります。
雪道だけど案外いけるね、と思ってスピードを出しすぎると、カーブで曲がれず慌ててブレーキを踏み、ますます滑って事故を起こすことが考えられます。
FR車
FR車は後輪で押して走るため、常に左右にぶれやすく、カーブや交差点でスピンしやすいのが特徴です。
ハンドルを切っているときはノーブレーキ・ノーアクセルで、完全にタイヤがまっすぐになってから加減速をすることを心がけましょう。
4WD車
4WD車は雪道に強いと言われていますが、スタックしたときに脱出しやすいだけで滑ってしまったら事故を起こすことに代わりありません。そうと知らずに性能を過信している人が多いため、実は最も事故が多いのが4WDなのです。
カーブに入る時にはFF車の様に曲がれず、カーブの中ではFR車の様にスピンしやすく、出口ではまたFF車の様な挙動を示すので、初心者には向かない車種といえます。
車種ごとの違いについて詳しくはこちらをご覧下さい。
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特に注意する路面
カーブ
特に下りは注意。前述の通りカーブにさしかかる前に十分な減速が必要です。また右カーブでは対向車が突っ込んでくることがあるので特に前方に意識を集中しましょう。
交差点
多くの車や人が行き交うため、雪が踏み固められてアイスバーン状態になってることがあります。交差点が連続する所では二つ先の信号を見て、前の車列の動きを予測して加減速することが重要です。
下り坂
思った以上にブレーキが利かない事がよくあります。平地よりも車間距離を長く取りましょう。
上り坂
途中で停止すると次に発進するときにタイヤが空転して上れなくなることがあります。上り坂では前の車が停止しても自分は少しずつでも前進できる様に、前の車の動きをよく見ながら車間距離をしっかりとって運転しましょう。
橋
上下とも吹きさらしのため冷えており、雪がないように見えてもアイスバーンでツルツルになっています。
日陰
橋と同様にアイスバーンができやすい場所です。山間部など日陰が続く所では特にスピードを落として車間距離を最大限にとるつもりで走行しましょう。
万が一の連絡先はこちら
準備も完璧にしてきたのに事故を起こしてしまったら、またはスタックして動けなくなってしまったら?そんな時の対応や緊急連絡先を下に記載しておきます。
事故を起こした、または事故に巻き込まれた場合
通常の事故対応と同じと考えてください。
- けが人がいれば119番で救急車を呼ぶ
- 最寄りの警察署に連絡をし、指示を仰ぐ
- 保険会社に連絡をする
- 安全な場所で警察と保険会社を待つ
スタックして動けなくなった場合
自力でどうしても動けない場合はJAF(日本自動車連盟)に連絡をします。提携しているガソリンスタンドや整備工場から救援が来てくれますよ(会員以外は一回ごと有料です)。詳しくは下のウェブサイトをご覧下さい。
JAFロードサービス ウェブサイト http://www.jaf.or.jp/rservice/
JAFロードサービス 救援コール 0570-00-8139 または 短縮#8139
まとめ
雪道を運転するときに知っておくべき事や気をつけることを書いてきました。以下にまとめておきます。
まとめ
- 事前の準備が重要です。スタッドレスタイヤ、タイヤチェーン、毛布、スコップは必須アイテムです。また、駆動タイプを把握しておきましょう。
- 運転中にしてはいけないこと、すべきことを頭に入れておきましょう。
- 駆動タイプごとに癖があります。車のタイプに合わせたブレーキ、ハンドル操作を心がけましょう。
- 特に注意する路面はカーブ、交差点、下り坂、上り坂、橋、日陰です。
- 緊急時の連絡先を記載しておきました。
何をおいても安全を確保することが最優先です。気持ちにゆとりのある運転をすることをいつも心がけましょう。
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