降水量3mmという言葉を天気予報などで見たり聞いたりすることはありませんか?
3mmという言葉だけ見れば、「何だ、たった3mmかよ」なんてたいした雨じゃなさそうなイメージに思う人も多いかもしれません。
でもよくよく天気予報をチェックすると「3mm以上の雨」とか「3mm未満の小雨」などという表現を使ったりしている場合が多くあります。
なぜわざわざ「3mm以上の雨」なんて言い回しになるのか、あなたも気になりませんか?
そこで調べてみた結果、なかなか興味深い事実がたくさん出てきましたのでご紹介します!
後半では野外で行う活動別に3mmの雨をどう捉えたらいいのかを解説しましたので、ぜひ最後までお付き合いくださいね。
降水量3mmのイメージ
降水量3mmとなると誰もが一目で「雨が降っているな」と感じる程度の降り方です。特別に強く降っているとは感じないけど霧雨や小雨などとは言えない程度の普通の雨が降水量3mmです。
ほとんどの人が屋外を歩くときには傘を差します。傘がなければ小走りで雨を避けようとするでしょう。3mmの雨に5分ほども打たれ続ければびしょ濡れになるレベルと言えます。
このように降水量3mmというのが霧雨や小雨と通常の雨とを分ける境目と言えるのですが、天気予報では実はこのような扱いになっていました。
降水量3mmが天気予報での境目
天気予報では降水量3mmから10mmまでが「雨」と表現され、0.1mmから3mm未満が「弱い雨」とされています。
ここでの◯◯mmとは正確には「1時間降雨量◯◯mm」のことです。「ある地域で1時間の平均降雨量が◯◯mmである」という意味ですね。
例えば「名古屋市での9時から12時まで1時間あたり3mmの雨が降る」と言えば、「その時間中は名古屋市の全ての場所を平均すると1時間に3mm程度の雨になる」という意味です。
ここで気をつけたいのは、時間としては9時から12時までを平均したもので場所は名古屋市の全域を平均したものということです。
つまり9時から10時までの1時間で9mmの雨が降って後の2時間は降らなくても1時間平均では3mmです。
また北区では1時間10mmを越える雨で港区では全く降らなくても名古屋市全域で平均3mmになるかもしれません。
最近では1時間ごとの雨量やスポット天気予報など細分化された情報を天気予報でチェックできますので、それらを活用しましょう。
1時間あたりの降水量1mmから100mmまでの各段階については別の記事に詳しく解説しましたのでこちらからどうぞ!
このように降水量3mmが雨と小雨の境目となりますが、実際の野外活動はどう判断して行動するのがいいんでしょうか?続きをご覧下さい。
降水量3mmでの野外活動
降水量3mmの時の野外活動は基本的には取りやめにした方が無難です。前述の通り、外を歩くときに普通に傘を差すレベルの雨ですので、屋外での活動をすればどんなに濡れるかは想像できるというものです。
ただ、一概に「3mmだから取りやめ!」とは言えません。どんな状況で何の活動をするのかはそれぞれの事情によるからです。
そこで以下には様々な活動別に3mmの雨をどのように考えて行動すべきかをまとめてみました。
降水量3mmで自転車
降雨量3mmで自転車を運転するのは避ける方が良いでしょう。通勤や通学で自転車を使っている人はその日はバスや電車など別の手段を講じた方が良さそうです。
ただ、自転車以外の交通手段がなく雨でも使わざるを得ない場合もあります。その場合には以下の点に注意をして走行しましょう。
- 傘さし運転は片手で運転することになり視界も悪くなるので危険
- 傘さし運転は都道府県の条例で5万円以下の罰金を科される
- ホルダーなどの器具で傘を固定して走行しても罰金を科す都道府県もある
- 雨合羽、ポンチョなどを活用して走行しよう
- 雨合羽、ポンチョなどの着用も頭部のフードで視界が狭くなることを理解しておこう
こうした点を十分に理解した上で雨天時の自転車運転を心がけましょう。
降水量3mmでゴルフ
降水量3mmでゴルフを続行するにはレインウェアなど専用の装備が必要になります。
雨に濡れることで衣服が重くなり体力を消耗するだけでなく、夏であっても体温を奪われて体の動きが極端に悪くなるからです。最悪の場合低体温症で倒れるかもしれません。
こうしたことを防ぐためにもゴルフ予定日の天気予報の事前チェックは欠かせません。雨天時には無理をせずに予定を変えた方が良いでしょう。
またスタート後に3mm以上の雨が降り出した場合であってもラウンドに固執しない方が良いでしょう。降り方によっては途中で断念する勇気を持ちましょう。
降水量3mmで釣り
降水量3mmの中で釣りを行うのは危険を伴う行為なのでやめましょう。
海辺であれば波が荒れて釣りどころではありません。最悪の場合には荒れた波にさらわれるかもしれません。川釣りでは急激に水かさが増して岸へと戻れなくなりそのまま流されてしまうおそれがあります。
またにわかに空が曇って湿度が高まってくる場合には雷雨が来るおそれがあります。そんな中で釣り竿を振り上げるのは自殺行為です。
実は、雷がゴロゴロと鳴っているのが聞こえる場所は既に落雷のおそれがある範囲に入っているのです。空の様子を常に把握し、雷の危険性を少しでも感じたらすぐさま竿をしまって丈夫な建物の中に避難しましょう。
雷雨の予測はスマホのアプリでも可能です。こちらの記事に詳しく掲載したので併せてお読み下さい。
降水量3mmでマラソン大会
他の野外活動と異なり、多くのマラソン大会は「雨天決行」と謳っています。3mm程度の通常の雨であれば大会自体を中止にしない方向で行っている場合が多いわけですね。
ただし台風の接近などにより参加者の身体に危険が生じるおそれがある場合には、主催者判断で中止になる事があります。
近頃は大会主催者のHPやSNSなどで情報発信がされている場合が多いので、参加予定の場合には事前にこうした情報収集を怠らないようにしておきましょう。
降水量3mmで運動会
小中学校、保育園、幼稚園の運動会も3mmの雨が決行か否かの判断の分かれ目になる事が多いです。
実際には早朝から雨が降っている場合、グラウンドが使えないので中止や延期の判断になる事がよくあります。午後から晴れの予報であってもグラウンドはすぐに使えるようにはなりませんからね。
逆に朝から曇り空で途中から雨の予報の場合は、空の様子を見ながら決行することになるでしょう。そして途中で降り出しても1mmから3mm程度の雨ならば続行することが多いでしょう。
ただ、3mmを大きく越えるほど雨脚が強まる様ならやはり途中で中断の判断になると思います。児童や生徒の安全と健康に配慮すれば当然のことですね。
降水量3mmでキャンプ
降水量3mmでのキャンプは極めて無謀な行為と言えます。
河原でのキャンプは川釣りと同様に、急激な増水に対応できずに流れの中に取り残されるおそれがあります。キャンプをする場所で降ってはいなくても、上流が雨天の場合にはこのような急な増水がしばしば起こるんですね。
また管理された森林などのキャンプ場であっても雨天下でのけっこぅはやはり危険です。舗装されていない濡れた路面に足を滑らせて転倒して大怪我、なんてことになりかねません。
まとめ
いかがでしたか?事ほど左様に、1時間降水量3mmの状況ではマラソンを除いた野外活動は控えた方がいいという話になってしまいました。
そう考えるとマラソンって過酷なスポーツだなと改めて思いますね。雨降りの中何時間も走り続けるなんて私にはとてもできないですよ!
それでは今回の記事の内容をおさらいしておきましょう。
- 1時間の降水量3mm以上は誰でも「雨が降っている」と感じる降り方です。
- 天気予報では3mm以上が「雨」、未満が「弱い雨」と表現されます。
- 降水量3mmをどのように捉えるべきかを屋外での活動別に解説しました。
雨が降っているときにはスマホなどで降水量をチェックしてみて下さいね。「この中でゴルフのプレイをするとしたら」「この雨の中で自転車をこぐとしたら」というイメージができると思いますよ。
最後までお付き合いいただきありがとうございました。
この記事へのコメントはありません。