秋になるとやって来て被害をもたらす困った奴、それが台風です。沖縄や四国、九州と言った南方の地方では毎年の被害に悩まされていることでしょう。
あなたがお住まいの地域は台風被害が激しいところですか?
私のところにはそれほど台風が上陸することはありません。でも平成21年に上陸した台風で、駐車してあった車に何かがぶつかってへこんじゃいました!
ところで、台風情報を見ていると「強い台風」とか「非常に強い台風」などと表現されているけど、何を持って強いとか非常に強いとか言ってるんでしょうか?
少し調べてみると、どうも中心付近の風速により決まってくるようなんです。
そこで調べを進めてみるととても興味深い事がたくさん分かってきたので、あなたとシェアしたいと思います!
ぜひ最後までお付き合い下さいね。
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台風の風速の目安
台風は風速ごとに目安となる基準が定められています。また、台風を見る時には風速以外にも大きさに着目することもあります。
ザックリと言うと、台風の強さと大きさとは次のような観点から評価されます。
- 強さ=台風の中心付近の風速
- 大きさ=台風の暴風域の広さ
以下には台風の強さと大きさという二つの観点から台風を見る方法を紹介していきます。
台風の強さは風速に基準がある
台風の強さは中心付近の最大風速によって、形容詞のないものから「猛烈な」という段階的な形容詞が付けられます。段階とは次のようになっています。
風速 | 強さの段階 |
17m~25m | 台風(暴風域なし) |
25m~33m | 台風(暴風域あり) |
33m~45m | 強い台風 |
45m~55m | 非常に強い台風 |
55m~59m | 猛烈な台風 |
59m以上 | スーパー台風 |
そもそも台風とは、日本付近にある熱帯低気圧で中心付近の最大風速が17m以上のものを指しています。
台風の定義についてはこちらの記事に詳しく解説してありますので参考にしてみて下さいね。
続いては、これらの段階の台風が実際にはどの程度の風なのかを見ていきましょう
風速17mから25m
中心付近の最大風速が17mから25mまでの台風には暴風域がありません。暴風域とは最大風速25m以上の範囲を指しているからです。だから実際のところは風による被害はそれほど心配ない程度です。
それでもこのレベルの風に向かって歩くことは困難です。またしっかりと体を保持しないと立っていられません。
建物の屋根瓦が飛ばされたり、樹木の枝が折れるなどの被害もあります。
風速25mから33m
中心付近の最大風速25mから33mとなると本格的な強い台風となってきます。毎年1個~4個はこのクラスの台風が上陸します。
このレベルの風だと雨戸や屋根が飛ばされたり、しっかりしていない家が倒れることがあります。また電柱も倒される恐れがあります。
外出などは以ての外。飛ばされた物によって大けがをしたり死亡する恐れもあります。
風速33mから45m
このクラスになると「強い台風」となってきます。年に1回は日本に上陸する恐れのある台風です。上陸すると具体的な被害をもたらす強さです。
外にいる人間は体を45度に傾けないと体を保持できずに倒れます。また地面にある小石が木の葉のように飛ばされてきます。
さらに、自動車が飛ばされたり電車が倒されたりすることがあります。
風速45mから55m
「非常に強い台風」の段階です。このクラスの台風は数年に1度程度は日本に上陸することがあります。上陸すると各地に多大な被害をもたらします。
たいていの木造家屋は倒壊し、樹木は根こそぎに倒されます。
沖縄などに上陸した台風被害の映像を見ると、まさに樹木が倒されている様子などが分かりますね。
沖縄などの南方の地方では台風が強さを保ったまま接近するため、こうした甚大な被害に遭うことが多いんです。
風速55m以上
風速55m以上の「猛烈な台風」や59m以上の「スーパー台風」となると、数十年に1回のレベルです。
発令される警報もただの暴風警報ではなく暴風特別警報となり、日本中が台風の進路と被害状況を固唾をのんで見守ることになります。
被害としては鋼鉄製の鉄塔が曲がるなど、滅多に見ることがない自体が想定されています。まさに何が起きてもおかしくない状況ですね。
さて、続いては台風を見る時のもう一つの観点である「大きさ」に着目していきたいと思います。
台風の大きさは暴風域の広さ
台風の大きさとは、風速25m以上の範囲である暴風域の広さによって決定されます。台風の大きさには3つの段階があります。下の表をご覧下さい。
暴風域の広さ | 大きさの段階 |
半径500km未満 | 台風 |
半径500km~800km | 大型の台風 |
半径800km以上 | 超大型の台風 |
半径800km以上は直径だと1600kmです。これは本州がスッポリと入る大きさの円に相当します。
本州のどこもかしこも暴風域だなんて、想像するだけでも恐ろしいですね。
ただし、この大きさの台風が日本に上陸したことはありません。南の海上で超大型の台風であっても、日本に接近する頃には暴風域の半径は小さくなっているからです。
では日本に上陸した台風の強さや大きさが最大の物はどの程度なんでしょうか?
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過去に上陸した「猛烈な台風」
2003年9月に発生した台風14号は、最大風速55mを保ったまま沖縄県の宮古島に上陸しています。人的被害としては死者113名という甚大な物となりました。
最大瞬間風速は歴代3位の74.1mでした。これは時速に直すと約267km/h!新幹線の最高時速がおよそ300km/hですので、一瞬とは言えこれに近い風が吹き抜けたことになります。
日本に上陸した最大の台風
日本に上陸した台風のうち、最大の暴風域を持った物は1991年9月28日の台風19号です。
上陸時の暴風域の半径は200kmで、中心を東京にすると北は福島県の郡山市から、南は静岡県の大半が入る大きさです。
九州を縦断した後で日本海を抜けて青森に再上陸し、リンゴ農家に多大な被害をもたらしたことから「リンゴ台風」の異名が付けられました。
このように、近年の台風が巨大化しているのは温暖化の影響があるのかについてこちらの記事で解説していきます。
まとめ
いかがでしたか?台風の風速の目安はこのような仕組みになっていたんですね。個人的には宮古島に上陸した台風14号の被害の恐ろしさに言葉を失ってしまいました!
温暖化や台風、異常気象についてまとめた記事はこちらからご覧いただくことが出来ます。あわせて是非どうぞ。
それでは今回の記事の内容をおさらいしておきましょう。
- 台風には風速により目安となる基準が設けられています。
- 気象庁で使用している基準を風速ごとに紹介しました。
- 台風の大きさは暴風域の半径で決定されます。
- 過去に日本に上陸した強い台風と大きな台風を紹介しました。
建物の建築基準が厳しくなって台風の被害も少なくなってきているとは言え、やはり台風には来てほしくない物です。あなたの地域に台風の被害がありませんように。
最後までお付き合いいただきありがとうございました。
説明が全然違います。気象庁のサイトをよく読んで下さい。