バンド活動をしている人にとって、いろんなカバー曲をできるようにする事はとても重要な問題になります。
ライブでは多くのレパートリーが必要になるし、オリジナル曲を作るには時間もかかります。
でもカバー曲を演奏するときに著作権に引っかかる心配ってないですか?さらに考えると、物販で活動費を得るときにコピーバンドとしてCDを作る時にやっぱり著作権のことが気になりませんか?
高校でバンドをやっている人は、文化祭で演奏をするときにやっぱり著作権のことが気になりそうです。
そんな著作権の問題についてまとめてみました。果たしてカバー曲を演奏するのに著作権の問題が発生するのか?
ぜひ最後までお付き合いくださいね。
バンドのカバー曲に著作権の問題が発生する?
バンド活動で他のアーティストのカバー曲を演奏する時には著作権の問題が発生します。ただし、演奏するコピーバンドのメンバーが許可を取る必要がない場合もあります。
演奏する側が許可を取らなくてもいいのは次のような場合です。
- ライブハウスで有料のライブを行う場合
- 駅前でのゲリラライブなど無料で演奏をする場合
基本的に、公の場で営利目的のために他のアーティストの楽曲を演奏する場合には著作権者に許可を得る必要があります。
多くのライブハウスでは、既にJASRACと包括契約を結んでいるためにこの問題をクリアできているんです。JASRACが管理する楽曲なら自由に演奏をしても大丈夫なんですね。
つまり、ライブハウスの使用料金にはこうした曲の使用料が含まれていると考えればいいわけですね。
また、ゲリラライブなど無料で演奏をする場合には、営利目的ではないという理由で著作権の問題は発生しません。
駅前で歌うストリートシンガーなどもいちいちJASRACに許可申請を出しません。これと同じ事なんですね。
逆に、これらの条件を満たさない場合として考えられるのは次のような例です。
- コンサートホールなどを借りて入場料を徴収する場合
- 自宅のガレージで入場料を徴収する場合
こうした場合には演奏する曲目ごとに許諾を得る必要があります。
コピーバンドの著作権はCDにかかってくる?
コピーバンドのライブの物販でCDを作製して販売する場合は著作権の問題が発生します。この問題をクリアするには事前に次の二つのことをする必要があります。
- 著作権者に許可を得る
- JASRACに申請を出す(後に料金を請求される)
どちらも少し面倒な手続きですが、これをやっておかないと法的措置をとられて訴訟沙汰になりかねないのできちんとしておきましょう。
とは言え、多くの楽曲ではJASRACに申請を出すときに著作権者に許可を得ることを同時にできる可能性が高いので、それほど心配することはありません。
まずJASRACに申請を出す前に、下の「J-WID(ジエイ・ウィッド)」というデータベースで使いたい曲を検索します。
こちらで検索をかけて、該当の曲の「契約」欄が「専属」または「#」になっていなければそのままJASRACの申込用紙に記入をすれば使用許可が下ります。
コピーバンドが演奏する楽曲などは殆どがこちらに登録されていると思うので、正しく申請をすればほぼ問題なく許可が下りるでしょう。
問題がなければこちらのサイトからオンラインで申請をするか、許可申請用紙ダウンロードして必要事項を記入し返送します。
これで申請は完了しますが、許諾が降りるまでに数週間かかることがあります。作成に取りかかるまでに許諾が出るように日数に余裕を持って申請しましょう。
さて、万が一J-WIDのデータベースでで検索をかけたときに「専属」とか「#」が表示されたら、かなり面倒な手続きで著作権者の許可を得る必要があります。というよりもその場合は諦めましょう。
特に欧米の楽曲などがそれに該当することが多いです。こうした場合には著作権者を探し出すだけで一苦労です。さらに版権が一つの会社だけでなく複数にまたがったりしているため、全部と連絡を取る必要があります。
その上で英語で連絡を取って条件を確認して…とこの作業だけで何ヶ月もかかるため、使用を諦めた方がいいですね。
さて、JASRACに申請をしたら後に作製したCDの枚数分の料金を請求されます。請求される料金は次のようになります。
文化祭のバンド演奏に著作権の問題は?
文化祭でバンド演奏をする場合には幾つかの条件をクリアしていれば許可を得る必要はありません。その条件とは次のような物を指します。
- 営利目的ではないこと
- 入場料等を徴収しないこと
- 演奏する人に報酬が支払われないこと
この3点をクリアすれば、文化祭のバンドでカバー曲を演奏することはOKです。
ただ、注意が必要な場合もあります。
ドリンク代などとして実費を徴収しようとすると事実上の入場料にあたると判断され、後で問題になる事が考えられます。
「入場料ではなくてドリンク代だから大丈夫」と考えるのは危険です。ドリンク代であっても強制的にお金を徴収すれば入場料と同等と見なされるからです。
やはり文化祭のバンドは完全無料で行い、出演者も演奏すること自体を楽しむ姿勢で行うのが一番ですね。
ところで、同じようなステージ企画で劇団四季の舞台を真似ることがよくあります。これは著作権上の問題にならないでしょうか?
文化祭の様々な疑問についてこちらの記事にまとめました。併せてご覧下さい。
まとめ
いかがでしたか?
趣味のバンド活動も著作権について勉強しておかないと後で大変な事になるかも知れません。ぜひ著作権を守る意識を持って活動を楽しみましょう。
それでは今回の記事の内容をおさらいしておきましょう
- バンド活動でカバー曲を演奏する際にも著作権の問題が発生します。
- 多くのライブハウスではJASRACと包括契約を交わしているため、通常は問題はクリアされています。
- ゲリラライブなど無料で演奏をする場合は問題は発生しません。
- コピーバンドのCDを作製、販売する場合にはJASRACの許諾を得る必要があります。
- 学校の文化祭での演奏は著作権の許諾を得る必要はありません。
著作権といった小難しい悩みを早く解決して、バンドの練習やライブに集中していきたいものですね。
最後までお付き合いいただきありがとうございました。
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