私たちの生活にPCやスマホ、タブレットが欠かせなくなってきたこの頃、HDDやハードディスクという言葉はもう日常語として定着した感があります。
一方でHDDに対する新たな用語としてはSSDというものを耳にする事があります。HDDに対してSSDとは比較的新しい言葉で、まだ耳慣れない人も多いはず。
この記事を読まれているあなたは、SSDとは聞いたことがあるけどどういうものかよくご存じないという感じでしょうか?
そんなあなたでもご心配なく。この記事ではHDDとSSDの違いをわかりやすく解説していきます。両者の特徴から来る使い分け方にも言及していきますよ。
それではぜひ最後までお付き合いくださいね。
HDDとSSDの違いをズバリ!
HDDとSSDの大きな違いを端的に表すと次のようになります。
- HDDは古くて大きくて壊れやすくて処理が遅いが、安くて大容量
- SSDは高くて容量が小さいが、新しくて小さくて壊れにくく処理が速い
HDDもSSDもパソコン等で使用される大容量記憶装置です。SSDの方が新たに実用化された装置であるため処理速度などは上ですが、まだ発展段階にあり比較的高価で容量も小さい訳ですね。
他にもHDDとSSDには違いが沢山あるので、更に詳しく一覧にまとめてみました。
HDD | SSD | |
容量 | 比較的大きい | 比較的小さい |
実売価格(1TB、外付け) | 6,000円程度~ | 15,000円程度~ |
処理速度 | 遅い | 速い |
処理の方式 | 物理的に回転するディスクにヘッドで読み書き | 物理的な駆動がなく内蔵チップに読み書き |
耐久性 | 物理的な駆動があるため消耗しやすい | 物理的な駆動がないため消耗が少ない |
対衝撃性 | 比較的弱く、ヘッドの回転中は特に弱い | 比較的強い |
消費電力 | 大きい | 小さい |
発熱 | 大きい | 小さい |
駆動音 | 大きい | 小さい |
大きさ、重量 | 大きく重い | 小さく軽い |
※価格等は2019年1月現在のものです。
それでは続いてはHDDってそもそも何?SSDってそもそもどんなもの?という人のために、基本的な部分を解説していきます。続けてご覧下さい。
そもそもHDD、SSDとはこういう物
HDDとはパソコンなどに用いられる大容量記憶装置の一種です。ハードディスクドライブ(Hard Disk Drive)の頭文字を取ってHDDと表記されます。一般的に「ハードディスク」などと呼ばれることが多いです。
パソコンはOS(オペレーティングシステム)という基本ソフトを用いて様々な処理をします。このOSをいつでも使えるように展開、保存しておくために内蔵の記憶装置が必要になります。
前述のようにHDDは安価で大容量であるため、現在でも内蔵の記憶装置として多くの機種で採用されています。
対して、SSDは新たに登場した大容量記憶装置です。ソリッドステートドライブ(Solid State Drive)の頭文字を取ってSSDと表記され、「エスディーディー」と呼ばれることが多いです。
HDDと同様に内蔵の記憶装置としてOSを展開、保存したりします。
SSDはHDDとは異なる方式で読み書きをします。USBフラッシュメモリなどとよく似た方式で読み書きをしているんですね。そのためデータの処理が極めて早く、PCの機動などはHDDの半分程度の時間で速やかに実行されます。
HDDのメリットとデメリット
HDDのメリットは何と言っても安価で大容量である点です。
対してデメリットは処理の遅さ、駆動音の大きさ、発熱、衝撃に対する弱さなどが挙げられます。
これらのメリットやデメリットなどを総合して、持ち運んで使用する事の無いデスクトップPCや大きなデータを処理するサーバーなどといった機種で用いられています。
また動画など大容量のデータの保存をしておきたい場合にもHDDの方が優れた記憶装置だと言えそうです。
SSDのメリットとデメリット
SSDのメリットは処理速度の速さ、衝撃に対する強さ、静音性、消費電力の小ささなどが挙げられます。
一方ではHDDよりも高価で容量が小さいというデメリットがあります。
こうしたメリットとデメリットを総合すると、SSDは持ち運んで使用することが多いノートPCやモバイルPC等で多く採用されています。
とはいえ容量の小ささというデメリットはかなり大きな問題点でもあります。市販されているPCに内蔵されているSSDの容量は、現在(2018年末)の所512GBが未だに主流です。
HDDとSSDの使い分け
ここまで解説してきたHDDとSSDの特徴を考慮すると、両者を使い分けるには次のように考えることができます。
- HDDは動画など大容量のデータを保存するのに向いている
- SSDはOSなどシステムファイルを保存するのに向いている
実は、HDDとSSDのメリットとデメリットを生かすために、両方を内蔵したPCも販売されています。
こうしたPCではCドライブとしてSSDを内蔵して主にOSを担当させます。さらにDドライブとしてHDDを内蔵して主に大容量データの保存を担当させます。
このようにHDDとSSDを上手に組み合わせることで高速で大容量のPCとすることもできます。ただし、両者が内蔵されているだけに高価な製品になるという点も覚えておきましょう。
またHDDの内臓ができない小型のノートPCなどでは、外付けHDDを別途購入したりクラウドサービスに加入するなどして大容量のファイルを外部に保存することで欠点を補うこともできます。
まとめ
いかがでしたか?HDDとSSDにはこのような違いがあったんですね。
これらの違いを把握した上で、自分のPCの使い方に最も適した方を選ぶようにしたいものですね。
それでは今回のをおさらいしておきましょう。
- HDDは古くて大きく重いが、安価で大容量の記憶装置です。
- SSDは新しくて小さく軽いが、高価で容量が小さい記憶装置です。
- 両者の違いを一覧で示しました。
- 両者のメリットとデメリット、それらを総合した用途などを紹介しました。
安価で大容量のSSDも市場に出回り始めているこの頃ですが、HDDもそれを上回る勢いで低価格化、大容量化が進んでいます。今後どのような展開となっていくのか、いち消費者として楽しみではありますね。
最後までお付き合いいただきありがとうございました。
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