読書感想文の書き出しがちゃんとできれば最後まで書き上げる自信があるのに、最初の書き方が分からない!
夏休みになると、こんな声がたくさん聞こえてくるものです。読書感想文の最初はどう書いたらいいのか悩み、なかなか手がつけられなかったりしますね。
そんな読書感想文の一番始めの書き方に工夫をして、インパクトの強い文章に仕上げるコツをご紹介していきます。
これであなたの夏休みの宿題の悩みも一つ解消するはずですよ!
それでは是非最後までお付き合いくださいね。
読書感想文の書き出し!書き方のコツ!
読書感想文は書き始めで躓いて続きがかけなくなる事って多いですね。そんな読書感想文の書き出しの方法は、まずは次のことをしっかりと覚えておきましょう。
- 書き出しには最も強い言葉を使いましょう。
- 書き出しで本を選んだ理由やあらすじは書かないようにしましょう。
最も強い言葉を使うとは、具体的には次のような言葉から始めることを意味しています。
- 「すごい!」「面白い!」「カッコイイ!」「こんな風になりたい!」「知らなかった」「驚いた」「悲しくなった」など、読んだ本の感想を一言で表す形容詞など
- 「これでいいんだろうか?」「私にできることはないか?」「世界はこのままで大丈夫なんだろうか?」など、湧いた疑問を簡潔に表す言葉など
- 「私は主人公よりも恵まれている」「主人公は私の様に学校に通うことは許されなかった」など、自分の身の回りと比較した言葉など
- 「もし私が主人公だったら」「もし私が同じ立場に立たされたら」など、自分が登場人物だったらどうするかと仮定する言葉など
こうした言葉や表現を書き出しの部分に持ってくることで、これまでと全く異なる読書感想文を書く事ができます。
これらの言葉に続けて、次のような流れを作っていけばまとまりのある文章を作る事ができます。
- 最も強い言葉による書き出しから始める
- なぜそう感じたのか理由を書く
- それはどこにどのように書かれているかを説明する
- 3を詳しく説明するため、その前後で物語はどう動いているかを書く
- 4をさらに詳しく説明するため、物語全体の内容を簡潔にまとめる
- 1で書いたのと同じ内容を、違う言葉で書き直す
これで読書感想文のできあがりです。簡単でしょ?
これを実践するためにはある程度の事前準備が必要です。それを続けて解説します。
本を読む前の準備
本を読むときに予め準備しておくものがあります。それは付箋(ふせん)です。商品名としてはポストイットなどが有名ですね。100均ショップでも販売していますよ。
本を読むときには付箋を置いておき、印象に残った事が書かれているページに貼り付けていきます。
物語なら登場人物ののセリフでも行動でも場面でもいいですし、物語以外の本なら共感できた部分や疑問が湧いた部分など、何でも構いません。少しでも何かを感じたら付箋をつけていきましょう。
後で読書感想文を書くとき、書き出しの部分は付箋がつけてあるところから拾えば簡単にできます。
またそれに続く部分についても、付箋がつけてあるところを読み返していくと全体を思い返すことができますよ。
それでは続けて、書き出しの工夫をパターン化してお伝えします。
読書感想文の書き出しの工夫3パターン!
読書感想文の工夫として、次のようなパターンを覚えておけば簡単に書く事ができます。
- 読みながら最も強く感じたり考えた事から書き始める!
- 自分の周りの物事と比較して書き始める!
- 「もし自分が~なら」と、登場人物だったらという仮定から書き始める!
どの場合でも共通して言えることとしては、前章でも書いたように「書き始めに最も強い言葉を使う」と言うことです。
次の二つを読んでみて、どちらが強く心に残るかを考えてみましょう。
- 私は◯◯という本を読んでとても面白いと感じました。
- とても面白い!私は◯◯という本を読んでこう感じました。
上に書いたのは普通の文ですね。でも言葉の順序を入れ替えて、感じたことを真っ先に持ってきて書き始めた方が読む人の心に強く残ります。「書き始めに最も強い言葉を使う」というのはこういうことです。
さて、それではそれではこれらの書き方を一つずつ見ていきましょう。
書き出しで最も強く感じたことから始める
第1章でも書いたとおり、最も強く感じたこととは大きく分けて2つに集約されます。一つ目は読んだ感想や印象、二つ目は読んだ結果湧いた疑問です。
読んだ感想や印象はさらに二つに分けることができます。それは内容に強く共感する部分と、新しく知ることができた事柄です。
つまり、これらを書き出しとして使う場合には次のようになります。
- 「僕も主人公のような勇気ある人間になりたい!(共感)」これは僕が◯◯という本を読んで感じたことです。
- 「日本という国にこのような歴史があったなんて(新たに知ったこと)」私は◯◯を読んで強く思いました。
- 「この事実をどのくらいの人が知っているんだろう?(疑問)」この本を読んだとき、こんな疑問が自然と湧いた。
当然、これを読む人は「なぜそう感じたの?」と聞きたくなりますので、その理由などを続けて書いていくことになります。
自分の身の回りと比較する
本の内容を自分のみの周りの状況と比較して書き始める方法です。これは前出の「最も強く感じたことを伝える」という方法の応用編です。
比較してみる材料は読んだ本の内容によります。本の中に貧しい登場人物が出てくるなら家の経済状況のこと、危険な仕事をしている人が出てくるなら自分が安全に暮らしている事などと比較します。例えば次のようになります。
- 1日3回の食事をきちんと食べられる僕は幸せです。僕の読んだ本の◯◯という登場人物は1日にパン1個だけしか食べられませんでした。
- 私は安全な家の中で暖かいベッドに寝ることができます。でもこの本で紹介されている国の子供の殆どは路上で生活しています。
読んでいる人にしてみれば、個々に書かれている登場人物の生活などをもっと詳しく聞きたくなります。だから続きには登場人物などがどんな生活をしてきたのか、などを書いていきます。
自分が登場人物である場合を仮定する
前出の方法をさらなる応用編です。自分が物語の登場人物だったり、本の中で紹介されている人物の状況だったらどうするか、という仮定を立てて書き出しをしてみましょう。
- もしも僕が主人公と同じ状況に置かれたらきっと逃げ出してしまうだろう。この本の主人公の勇気に感動を覚えた。
- もし私が◯◯と同じ立場なら一人で判断を下せるだろうか?誰かに助けを求めないとそんなことはとてもできないと思う。
これを読む人は「その人物ってどんな人なの?」「そんな苦しい判断をするのはどんな場面なの?」と聞きたくなるでしょう。こうしたことを続けて書いていきましょう。
読書感想文の書き出しでインパクトを与える具体例
ここでは、これまで紹介してきた書き出しの方法を更に具体的に使っていきます。一通り目を通してみて、自分が読む本の内容を踏まえて使えそうな書き方を選んで参考としてみて下さい。
「これほど立派な人がいるのか!」僕がこの本を読んでまず思ったことです。主人公の◯◯の行動にこれほど感動した最も大きな理由は、危険を顧みないで人々を助けようとする彼の勇気です。(共感した内容を最初に書く方法)
「24万人!そんなにいるの?」この本を読んで初めて知った衝撃的な数字でした。24万人とは、日本人の「引きこもり」と言われる人々の数です。(初めて知った内容から書く方法)
僕たちのような普通の人にできる事って何だろうか?この本で世界の貧しい国の人々の暮らしを知り、このような疑問を持った。(疑問に思ったことから書く方法)
平和な日本に住んでいる僕たちは戦争にかり出されることはありません。でもこの本の主人公は、生きるために傭兵という職業を選ぶほかありませんでした。(自分の日常と本の内容を比較する方法)
高校生に世界を動かすことなんてできるわけない。私にはそんな力はない。でも小学生なのに本気で世界を変えようとしたのがこの物語の主人公だ。(自分の日常と本の内容を比較する方法)
もしも自分に魔法が使えたとしたら、おそらく自分の為だけに使ってしまうだろう。きっとこの本の主人公のようには皆のことは考えられないに違いない。(自分が登場人物だったらと仮定する方法)
仮に自分が戦前に生きていて軍を動かす立場であれば、戦争をしないという判断を下すことは可能だっただろうか?この本を読んで当時の日本の指導者達がどれほど苦渋の決断を迫られていたかを知った。(自分が登場人物だったらと仮定する方法)
繰り返しになりますが、これらの書き出しに続けては読む人の気持ちに応えて、その人が知りたくなること(理由や状況説明など)を書いていきましょう。
まとめ
いかがでしたか?読書感想文は書き出しに工夫をすると読む人を引き込むインパクトを持たせることができるので、ぜひ参考にして下さいね。
それでは今回の記事の内容をおさらいしておきましょう。
- 読書感想文の書き始めで覚えておく事は、最も強い言葉から始めることです。
- 強い言葉とは感想を一言で表す言葉、自分の周りと比較した言葉、自分が登場人物だったらと仮定した言葉などです。
- 事前に付箋を購入しておき、印象深いページに貼りながら読みましょう。
- 読書感想文の書き出しの3パターンを紹介しました。
- これらのパターンの具体例を紹介しました。
読書感想文は本を読んだ後、印象が強いうちに一気に書き上げることも大切ですよ。頑張って下さいね!
最後までお付き合いいただきありがとうございました。
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