こむら返りが就寝中に突然起こると痛いやら驚くやらでしばしパニックになってしまいます。こうしたこむら返りの原因を把握すれば対策を取ることができます。
実は、足がつるのは食べ物や飲み物も深く関係しているため、普段の食生活を改善することで就寝中のふくらはぎの痙攣を予防することにも繋がるんですよ。
また、寝ている最中に足がつる場合の応急処置法についても触れていきますので、ぜひ最後までお付き合い下さいね。
こむら返りが就寝中に起きる原因!
寝ていて突然に足がつる現象、いわゆるこむら返りが就寝中に発生する原因には以下のようなものがあります。
- 体内の水分やミネラルのバランスの崩れ
- 足先の冷えやうっ血
- 筋肉の疲労
こうしたことにより、寝ていて突然のこむら返りが発生します。
睡眠中は自然に寝汗をかいて水分を失っていきます。平均すると一晩で500mlの水分を睡眠中に失っており、このため脱水状態になりやすい傾向があります。
汗をかくと水分とともに塩分、ナトリウム、カルシウム、マグネシウムなどの電解質を失っていきます。そのこともふくらはぎの痙攣が起こるリスクを高めることにつながります。
さらに、睡眠中はほとんど筋肉を動かすことがなく心拍数や脈拍も起床時と比較すると低下しています。そのために手先や足先の血行が悪くなりがちです。
そのうえエアコンや扇風機の風で足先が冷えると血管が収縮し、末端の血行はさらに悪くなります。
このように就寝中にはこむら返りが起こりやすくなる要因が同時進行しています。こうした状況下で寝返りをうつなどして突発的に筋肉に刺激が加わることでふくらはぎが痙攣し、こむら返りとなるのです。
加えて言うなら、足の血行が悪くなっているときにつま先が伸びた(頭と逆の方を向いている)状態だと足がつりやすくなります。重い掛け布団から軽い羽毛布団に変える事で改善につながる事があります。
こむら返りが発生した時の応急処置
寝ていてふくらはぎが痙攣したら、次のような応急処置をしましょう。
- ふくらはぎを伸ばすストレッチをする
- スポーツドリンクを飲む
こむら返りが起きると驚いて飛び起きることがあります。あまり急激に起き上がると大丈夫なほうのふくらはぎもつってしまう恐れがあるので、そうならないように気を付けながらまずは体を起こしましょう。
そのまま布団やベッドの上に座り、つっているほうの足のつま先をつかんでそのまま膝を前へと伸ばしていきます。
ふくらはぎが固まっているのでなかなか伸びないと思いますが、少しずつでもゆっくりと伸ばしていきましょう。膝が伸びきったらしばらくつま先を自分のほうへと引っ張って、痛みが治まるのを待ちます。
痛みが治まって筋肉が柔らかさを取り戻したら、立って屈伸運動をしたり足を前後に開いてアキレスけんを伸ばす運動を少しずつします。
再び床に就く前に、コップ一杯のスポーツドリンクを飲んで失われている水分とミネラルを補給しておきましょう。
足がつる対策は食べ物から
就寝中に足がつるのを防止するには食べ物に一工夫を加えることが効果を発揮します。
こむら返りが起こりやすい人は、カリウム、マグネシウム、カルシウムが不足している恐れがあります。これらを普段の食事で意識して摂取するようにしてきましょう。
それぞれの栄養素を多く含む食品には次のようなものがあります。
- バナナ、トマト、柿、スイカ、メロン
- 昆布やヒジキなどの海藻類
- サトイモやサツマイモなどのイモ類
- 大豆やインゲン豆などの豆類
- 豚肉、魚肉
- 玄米や五穀
- アーモンド
- 魚介類
- 昆布やヒジキなど海藻類
- 大豆などの豆類
- 乳製品
- 小魚
- キャベツやブロッコリーなどの野菜
- 枝豆、豆腐、納豆など大豆製品
こうしたものを普段からバランスよく食べることで、寝ている最中に足がつることの予防につながります。
ちなみに、ふくらはぎの痙攣の原因としてナトリウム(塩分)の不足が挙げられることがありますが、普段の食事で塩分を意識して摂る必要はありません。
日本人の平均的な食事は塩分がやや多すぎると言われているため、それ以上の塩分を摂取すると高血圧症となるリスクが増大します。
ナトリウム(塩分)の不足によるこむら返りに対処するのは、激しいスポーツで大量の発汗によって塩分を失う場合です。通常の生活をしていてナトリウム不足を心配する必要はありません。
足がつる対策の飲み物
就寝中にふくらはぎの痙攣が起きたときにおすすめなのは、なんといってもスポーツドリンクです。
ただしこれは就寝中に足がつった場合や大量の寝汗をかいた後、または起床後の水分補給のおすすめ飲料です。普段から飲むものとしてはいつも通りのお茶などで十分です。
というのも、スポーツドリンクにはナトリウムやマグネシウムなどが配合されているからです。
寝汗で失ったこれらのミネラルを補給でき、さらにアミノ酸やブドウ糖が水分の吸収を助けてくれるので、お茶や水よりも即効性があると言えます。
追加情報として、足がつった時の応急処置としておすすめなのが芍薬甘草湯という漢方薬です。漢方薬にしては珍しく即効性があり、こむら返りが起こったら服用すると10分ほどで効果を発揮します。
ただしこの薬は副作用を伴うことがあります。発熱、セキ、体のだるさ、息切れ、動悸、めまいなどが起こる恐れがあるので服用は1日3回までとし、副作用が起こったら服用をやめて医師の診断を受けましょう。
まとめ
いかがでしたか?
寝ていて足がつるととてもビックリするものですが、あわてず騒がず対処しましょう。そして普段の食事に工夫を加えてこむら返りが起こりにくい体づくりを心掛けるようにしたいですね。
それでは今回の記事の内容をおさらいしておきましょう。
- こむら返りの原因は水分やミネラルの不足、足の冷えや血行不良、筋肉の疲労などです。
- こむら返りが起こったら慌てずにストレッチをしてスポーツドリンクを飲みましょう。
- こむら返りの原因となる栄養素を補う食品をご紹介しました。
- 足がつったらスポーツドリンクを飲みましょう。
こむら返りが起こりにくい食生活を心がけ、良質の睡眠をしっかり取れるようにしたいものですね。
最後までお付き合いいただきありがとうございました。
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