ツバメって可愛い鳥ですよね。4月から6月ころにかけては愛らしい雛が親鳥にエサをねだってピーピーと鳴く姿を見かけます。
あなたはツバメの雛を観察するのは好きですか?
私、ツバメの雛の観察って大好きなんです。時間を忘れて見ちゃうんですよ!
でもあんな小さな巣に5匹も6匹も雛がいて、落ちてしまわないのか心配にもなります。それが実際に雛が巣から落ちることもあるらしいんですよ。
もしもそんな場面に遭遇したら、落ち着いて適切な対処をしたいと思いませんか?
そこで調べてみたらこんな情報を見つけました!こんな場面で私のような素人でもできそうな対処方法をご紹介します。
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ぜひ最後までお付き合いくださいね。
落下した雛を見つけたら
ツバメの雛が落下しているのを見つけたら、可能な限り巣に戻すことを考えましょう。
よく「ツバメは人間が触った雛の面倒を見ない」と言われますが、これは根拠のない俗説です。ツバメは嗅覚が鋭くないので人間の臭いが雛についていても気にしません。
落下した雛を見つけたら次のように順を追って巣に戻したり、場合によっては保護をします。
- 雛の状態を確認する
- 近くに巣があればそちらに戻すことを考える
- 難しいなら巣のそばに簡易巣を作ってそこへ戻す
- 必要なら保護をしたり動物病院に連れて行く
- 一時保護する場合はエサを用意する
それぞれの注意点などを詳しく解説していきますので、続けてご覧くださいね。
まずは雛の状態を確認
落下した雛を見つけたら、まずは雛の状態をよく確認します。
毛が生え揃った雛とも言えない小鳥なのか毛が生え揃わない小さな雛なのか、生きているのか死んでいるのか、生きているなら元気なのか弱っているのか、怪我をしていないかなどを手早く見ましょう。
毛が生え揃った小鳥ならば巣立ちの練習中に落下した可能性が高いです。しばらくすると自力で飛び立つことがありますので、猫などに狙われないように見守りましょう。
残念ながら死んでいたら、適当な場所を探して穴に埋めてあげることしかできないでしょう。
小さな雛だけど生きていてピーピーと鳴いたり自力で逃げようと動いているなら元気と判断できます。この場合は近くにある巣を探してそちらに戻すことを考えましょう。
できる限り巣に戻す
落下した雛はできるだけ巣に戻してあげることを考えましょう。親鳥は巣に戻ってきた雛を以前と変わらず甲斐甲斐しく世話するようになります。
でも巣が高いところにあって手が届かない場合、無理に戻そうとして自分が落下し怪我をしては元も子もありません。
続けてはそんな場合の対処法です。
巣に手が届かない場合は簡易巣を作る
雛を巣に戻すことが物理的に難しい時には、近くに簡易巣を作ってそちらに雛を乗せてあげます。同じ巣でなくとも、親鳥はキチンと自分の雛であることを認識して他と同じ様に世話をしてくれます。
簡易巣の作り方は以下のとおりです。
- プラスチックのザルまたはカップうどんの容器
- 藁屑や新聞紙を細かくちぎったもの
- 紐、ガムテープ
- ハサミ
- プラスドライバーなど穴を開ける道具
簡易巣を設置する場所の形に合わせてザルやカップうどんの容器を切って加工します。
カップうどんの容器を使う場合は水はけを良くするために底に穴を開けます。
藁クズと新聞紙を混ぜたものを敷き詰めます。
紐とガムテープを使って元の巣の近くに固定して出来上がり。
注意点としては以下のとおりです。
- 猫がジャンプしても届かない高さに設置する
- 蛇や猫などが昇ってくる足場の近くを避ける
以上の2点に気をつけながら設置してそちらに戻してあげましょう。
では生きているけど弱っている場合はどうするべきでしょうか?
弱っていたり怪我をしている場合
巣が見つからなかったり複数あってどの巣か分からない場合や、生きているけど弱っていたり怪我を負っている場合は、最寄りの動物病院か役所の鳥獣保護担当部署に連絡をして相談をしましょう。
土日は役所が閉庁していますので、動物病院に相談をすることになると思います。ただし動物病院は鳥獣の保護が専門のお仕事ではありませんので、断られても恨みに思ってはいけません。
そんな場合は一時的に自宅で保護をして役所に相談できる時を待つ以外にありません。
その時にはエサを与えることになりますが、この様なものを準備する必要があります。
一時保護する場合のエサはコレ
一時的に保護する場合にはエサを与える必要があります。ほんの1~2時間程度面倒を見るだけなら、スポーツドリンクをスポイトで吸って口へと1~2滴垂らしてあげればOKです。
一晩面倒を見るなら、ペットショップでミルワームかすり餌(7分のもの)を購入して与えます。どちらも手に入らなければドッグフードをお湯でふやかしたもので代用できます。
エサをやるのは15分~30分間隔なのでかなり忙しくなります。ピーピーと鳴いている時はお腹が空いている時ですので、泣かなくなるまでエサを食べさせてやりましょう。
耳かきなどでエサをすくって、喉の奥へと突っ込むようにしてやるとどんどん飲み込んでいきます。
さて、こうして一時的に保護したツバメの雛ですが、情が湧いても飼育はおすすめしません!続いてはその理由を解説します。
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ツバメの飼育はしないほうが良い
ツバメの雛を飼育することをおすすめしない理由は以下の2点です。
- 法律違反で罰せられる可能性がある
- うまく育てられずに死なせてしまう恐れがある
以下にそれぞれの観点の詳細を解説していきます。
野鳥の飼育は鳥獣保護法に違反する
ツバメなど野鳥を許可なく飼育することは、いわゆる「鳥獣保護法」という法律に触れる恐れがあります。その場合の罰則として、1年以下の懲役か100万円以下の罰金を課されることになります。
以下、「鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律(鳥獣保護法)」からの抜粋です。
第十九条 第九条第一項の規定による許可を受けて捕獲をした鳥獣のうち、対象狩猟鳥獣以外の鳥獣(中略)を飼養しようとする者は、その者の住所地を管轄する都道府県知事の登録を受けなければならない。
ただし、第九条第四項に規定する有効期間の末日から起算して三十日を経過する日までの間に飼養するときは、この限りでない。
つまり30日を超えて飼育する場合は都道府県知事の許可が必要になる訳です。
では30日までなら大丈夫かというと、実はそこにも落とし穴があったんです。
ツバメの飼育は難しい
専門家でもない限り、野生のツバメを自宅で飼育をするのは相当に難しいことなのです。殆どの場合は死なせてしまうか野生に戻せなくなるかのどちらかです。
ツバメの生態にはあまり良く分かっていない部分がたくさんあります。どんなエサをどの程度の量、頻度で与えるのかも正確には知られていません。
そのため、与えるエサが少なすぎて餓死するか、多すぎて肥満となり飛び立つことができないかというケースばかりなのです。
たまたまうまく給餌できても、狭い自宅の中では飛び立つ練習もままなりません。よって長い間人間に飼育されたツバメは自然の中で自力で生きていく力をつけることも難しくなってしまうのです。
やはりツバメはツバメ、親鳥の愛情を受けて育っていくのが最善ですね。
ただし、ツバメはとても縁起のいい動物で見ているだけでも心が暖かくなってきます。
まとめ
いかがでしたか?ツバメの雛が落ちているのを見かけたら、このように小さな命を救う方法があったんです。そんな事態に遭遇しても、諦めてしまわずに少し努力してみませんか?
それでは今回の記事の内容をおさらいしておきましょう。
- 落下した雛を見つけたら、まずは状態を見極めましょう。
- 飛び立てるほど大きな鳥ならそのまま見守りましょう。
- 元気ならば巣に戻すよう努力しましょう。
- 巣に戻せないようなら簡易巣を作ってそこに乗せてあげましょう。
- 弱っている場合には役所の鳥獣保護担当部署か動物病院に相談します。
- 一時的に保護する場合には適切な餌を与えましょう。
- ツバメを飼育するには許可が必要です。
- 許可が下りてもツバメの飼育は難しいので考えたほうがよさそうです。
ツバメは野生の鳥、残念ながら人間とは相容れない部分を持って生きています。手を差し伸べるのは最小限にとどめて、あとは自然の掟に任せるのが一番かもしれませんね。
最後までお付き合い頂きありがとうございました。
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