ツバメってとてもかわいらしくて面白い鳥ですよね。
昔の人はツバメが巣を作る家は栄えるとか、ツバメは田畑を守ってくれるいい鳥だなどと言って大切にしていたようです。
かく言う私も、ツバメの巣を観察するのって大好きなんですよ。雛がエサをねだって鳴く姿なんてとてもいじらしいじゃないですか。
でもそんなツバメの生態が分かってきたのは近年のこと。それも分かれば分かるほど驚くような事実が明らかになってきたんです!
あなたもツバメの驚きの生態について知りたいですか?
それでは驚異に満ちたツバメの生態の数々をご紹介します!
ぜひ最後までお付き合いくださいね。
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ツバメの生態の概要
ツバメは驚きに満ちた生態を持つ鳥です。ツバメの特徴のうち、特筆すべき事柄を抜き出してみました。
- 体長約17cm、翼開長約32cm。
- 飛行速度は平常時で時速50kmほど。敵から逃げる時には時速200kmとも言われる。
- 生活場所を変える時、1日に150kmから300kmを移動する。
- 飛びながら脳の半分だけ眠ることが可能。
- ユーラシア大陸を中心とした北半球全体に生息している。
- アジアでは冬季はタイ、マレーシア、オーストラリア北部などで暮らす。
- 春が近づくと北上して日本、中国などで暮らす。
- まれに冬を日本で越す「越冬ツバメ」が見られる。
- 歩くのは苦手で、地面に降りるのは巣を作る泥を掬うときだけ。
- エサは飛びながら捕獲する。
- 水分の補給も飛びながら行う。
などなど、ここに列記しただけでも私たちの常識では考えられない凄まじい生態をツバメは持っています。飛行速度が最速で時速200kmって、地上最速のチーターでも時速120kmですよ。
それなのに歩くのは苦手とか、人間の私たちから見ると出来ることと出来ないことの差が激しすぎる気がしませんか?
ところで、ツバメの平均寿命はとても短いんです。続けてご覧くださいね。
ツバメの平均寿命は短い
ツバメの平均寿命は1年と半年ほどと考えられています。特に雛や若鳥の時に他の鳥に襲われて命を落とすケースが大半で、卵から孵って半年後に南へと渡りを始めるのはたった13%しかいません。
ツバメを襲う鳥はトビ、ワシ、タカなどの猛禽類に加え、雑食性のカラスも含まれます。
特にカラスはツバメが巣を作る人里や街なかにも多く存在しています。そして親鳥のいない隙に巣の雛を狙ったり、飛び方がまだ下手な若鳥を襲ったりして食料にしてしまいます。
ちなみにツバメの雛が落ちていたらこの様に対処することができます。
この様に外敵に襲われたり病気にかからなければ15年程度は生きるのですが、なかなかそうはいかない様です。自然の掟って厳しいんですね。
さて、こうして無事生き延びたツバメは次の春には再び南から戻ってきます。ツバメの渡りについてはこちらの記事に詳しく述べました。
でも果たしてどのくらいのツバメが同じ場所に戻ると思いますか?
ツバメの4割は生まれた地域に戻ってくる
南下したツバメが戻ってくる時、およそ40%が同じ地域に戻ると言われています。
戻ってきたツバメは新たに巣を作ったり、壊れていない巣を手直しして産卵します。そして同じ場所に戻ったツバメのうちやはり40%が自分が生まれた巣に戻ってくるそうです。
40%のさらに40%ですので、全体のうち16%が自分が生まれた巣に戻って卵を生み育てる計算ですね。
ツバメは愛情が細やかな動物で、結婚のチャンスとか家庭円満の象徴と考えられてきました。
では南へと渡りを終えた後、同じ異性と再び一緒になるんでしょうか?
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同じ異性とつがいになるとは限らない
渡りを終えたツバメは、以前と異なるパートナーを選ぶ方が多いようです。
ある調査によると、印をつけておいた26組のつがいのうち、戻ってきて再び同じパートナーとつがいになったのは9組だったそうです。およそ2/3は異なるパートナーを見つけたんですね。
前述のように、ツバメは外敵が多くて命を落とす大きなリスクを背負って生きています。そのためパートナーを頻繁に替えることでより生き残りやすい子供を産む可能性を探っているのではないでしょうか。
まとめ
いかがでしたか?ツバメってこんなに素晴らしい能力を持っていたんですね!個人的にはほとんど歩けないけど飛行速度はメチャ速いというあたりに弱点と強みを感じて、余計に愛らしく思えてきました。
それでは今回の記事の内容をおさらいしておきましょう。
- ツバメの生態のうち、特筆すべき部分を列記しました。
- ツバメの平均寿命は1年半と短く、卵から孵って南へ渡り始めるのは13%だけです。
- およそ4割のツバメが同じ地域に戻ってきます。
- 以前と同じパートナーを選ぶツバメの方が少ないようです。
これでツバメを見る目も変わってくるかな?ツバメの巣や若い鳥を見かけたら温かい目で見守ってやるようにしたいですね。
最後までお付き合い頂きありがとうございました。
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